第16話


「サリー、この短剣を全部振ってみろ

その中に自分がこれにしたいって思うやつがあったら

それが自分にあった短剣だ

もし無かったら切れ味と軽さとかで選ぶことになるけどな」


そういって一本渡されたのでとりあえず藁に向かって振ってみた

軽く振っただけなのに藁は綺麗にきれた


その後はひたすら渡される短剣を振って行った

7本目を持った時に凄い手に馴染む感じがした


「ケイさんこの短剣にします」


「お、決まったのか!

どれ見せてみろ」


ケイさんは短剣をもって何回か振って

うなずいていた


「いい短剣に選ばれたな

武器は人が選ぶもんだってやつも多いけど

武器も人を選ぶと俺は思ってるんだ」


ケイさん曰く高いだけとか切れ味だけいいとかで選ぶ人も多いらしい

私も言われなかったらきっと一番切れ味がいい奴を選んでたと思う


「はい!

大事に使います!」


無事に武器を買えた私達はそのまま街を出て

街の近くにある草原に来た


「サリー、シュガーちゃんとちょっと遊ばせてもらってもいいか?」


よほど楽しみにしてたのか

ニコニコ顔のケイさんに聞かれたので


「どうぞ!

私は短剣で素振りしてスキル取得できるように練習してます」


そう答えると

ケイさんが短剣の素振りのやり方を教えてくれた


とりあえず基本の振り下ろしだけを教えてもらったのでひたすら振り下ろしをする


「サリー少し休憩したらどうだ?」


「あ、はいそうですね!」


「頑張るのはいいけど休憩はちゃんととらないとな

もう素振り始めてから1時間も経ってるぞ」


夢中で素振りしている間に1時間も経っていたらしい


「そんなに経ってたんですね」


「それよりサリーちゃんはこれからどうするの?

私達はこのまま私たちの街に帰る予定だけど」


ラーニンの街から他の街に行くことは決めたけどどこの街に

行くのかはまだ決まっていない


「実はこれからどこの街に行くかも決まってないんですよね」


「それじゃあ、とりあえず私達と一緒にテールの街に行ってみる?」


テールの街まではここから徒歩で

3日ほどだそうだ

少ししか一緒にいないけど悪い人たちじゃなさそうだし

お言葉に甘えて一緒に行かせてもらうことにしようかな?


そう思いつつシュガーちゃんの方を見ると


『サリーが大丈夫だと思うなら僕はついていくよ』


と言ってくれたので


「それでは、短い間ですけどよろしくお願いします」


「こちらこそよろしくね!」


「よしそう決まったなら早速出発するか!

サリーはまだ魔物と戦ったことないんだよな?」


「はい

戦ったことも見たこともないです」


「じゃあ魔物はできるだけ避けていくか?

それとも慣れるのに魔物と戦いながら進むか?」


魔物との戦闘経験を積むなら

ケイさん達といる間に戦う練習をさせて貰った方がいいよね


「迷惑じゃなければ魔物と戦いながら行きたいです」


「了解!」

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