第14話


ギルドをでるとシュガーちゃんの周りに冒険者が何人か集まっていた


「すいません。

邪魔でしたか?」


そう声をかけるとシュガーちゃんを見ていた冒険者の中の一人

茶色い短髪で腰に長剣を下げた男の人がこっちをみて返事をしてくれた


「いや、こんなに立派な狼を見ることめったにないから

最初は警戒してたんだけどよ

近づいても吠えもしないしこっちに敵意もないから

近寄って見させてもらってたんだ

この狼は嬢ちゃんのペットかい?」


滅多に見ることないって言ってたけど

マドカさん普通にお散歩とか行ってたはずなんだけど

この街の人じゃないのかな?


「そうだったんですね!

この子は私の恩人のペットだったんですけど

私の旅についてきてくれることになった大事なお友達です!」


そう答えると冒険者さんは少しびっくりした後に


「そうか、嬢ちゃんはこの狼の友達なのか!

あ、言い遅れてわるいな

俺はこの街の隣の街で冒険者をやってるケイだ

よろしくな!」


やっぱり他の街の冒険者さんだったのか

依頼か何かで来たのかな?


「私は冒険者になったばかりのサリーです!

よろしくお願いします!」


「おう!

それにしてもすごい荷物だな

これから遠出でもするのか?」


「はい!

この街を出ようと思って今ギルドで登録料を払ったりしてきたところなんです」


「他の街に、か

会ったばかりで警戒するかもしれないけど俺もこれから

自分の街に帰るんだ

よかったら途中まで同行しないか?」


同行か…

たしかに他の冒険者さんがいたら安全に行けるだろうけど

この人がいい人なのかもわからないしどうしようかな

そう考えていると


「ちょっとケイ勝手に話進めないで私たちを紹介しなさいよっ!」


と金髪で1メートルくらいの杖を持った美人なお姉さんが話かけて来た


「ああ、悪い

サリー こいつは同じパーティのメグミだ

そっちに居る怖い顔のでかいのも同じパーティのサージスだ」


「冒険者のサリーです

よろしくお願いします」


挨拶するとサージスさんは一瞬だけこっちを見て頭をさげて

またシュガーちゃんの方を見ていた

メグミさんは


「サリーちゃんよろしくね!

うちの馬鹿リーダーがいきなり同行とか言ってごめんね!

馬鹿だから距離感おかしいのよ」


と私の近くまで来て小声でそういってきた


「おい!メグミ今俺の悪口いったな!?」


なぜか二人で言い合いを始めてしまって

どうしていいのか困惑しているとシュガーちゃんが寄ってきた


『サリー話は終わったの?

この後買い物行って他の街に行くんだよね?』


「うん、この後は買い物行って街を出る予定だよ」


シュガーちゃんと話していると

ケイさんが


「サリー同行はどうする?」


「サリーちゃんいきなりでびっくりだろうけど

ケイはこの狼と遊びたいだけなのよ

だから同行は嫌でも少し遊ばせてくれれば満足するとおもうわよ!」


んーちょっと遊んで貰うくらいならいいかな?

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