第9話 吊られた三角と等間隔のポール

 さて、これは北海道の大抵の道路にあるものです。何でしょう?

 

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 こんな等間隔に、道路に沿って電線のような感じの線に吊られてある三角。または、


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 こんな感じに等間隔に、やはり道路に沿って並ぶポール。

(図がわかりにくくてごめんなさい)


 これらは、「車道はここまでですよ」って教えてくれるものです。


 北海道では、雪が降ると、どこまでが道路なのかわからなくなること度々。除雪車がまだ入っていない道路を走る時には、特にです。

 そういう時に、絶対的に頼りにするのがさっきの三角であり、ポールなのです。


 まあ、三角が吊られているところは、まだ交通量の比較的多いところ。うちみたいに何も通ってないような所はポールのみです。国道なんか「停止線」ここみたいな標識があるけれど、うちの方にはない。


 

 こっちに来て間もない頃、娘を学校に迎えに行った帰り、何も考えずに、うちの家の前に続く道へと曲って、娘と二人して

「え? 何これ?」

 辺り一面真っ白。何もない。白いだけの世界。


「ど、どうする、これ?」

「お父さんに電話しよう」

 ということで夫に電話すると、夫、笑って、

「あー、そこで曲がっちゃった? そんなことなってるんだ〜」

「笑い事じゃないわ。どーすんの、これ?」

「そこにさ、ポールあるでしょ。道の両側。その間に道あるから、そーっとそーっと走れば大丈夫だから」

 ポール……ってか、真っ白な中に、ただそのポールだけしか見えないのに??


 仕方ないので、言われた通り、ポールとポールの間をそーっとそーっと走って帰りましたが、もうね、雲の上を走っているような感覚でした。一つ間違えると、道から畑に落ちちゃうので。

 その辺りは人家が全くないところで、除雪は全く後回しになる道路。辺りも一面に広がる畑なので、本当に何もない真っ白だったんですが、積雪もまだそこまで多くはなく、私の車でも通れる深さだったので助かりました。


「ここまで道路だから」って言われても、慣れないと、見えない分、めちゃめちゃ怖いです。雪道は本当に気をつけて走りましょう。

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