第8話:私が考えるひきこもり支援 ①
少し前に官房長官が「非就労者の支援をする」という談話を発表したが、未だに疑問が残っている。
それは、“都合の良い支援”という疑問だ。特に、引きこもってしまう人には何らかの共通項がある。
その中に、“社会不信”や“他者不信”などいわゆる自らが生きてきた世界が全て否定されていることでひきこもりや無職などを生み出していることに気がついていないように感じる。
特に40代以上に関しては学歴社会の中心的思想の時代と同時期を就職活動に費やしていた世代であり、少しでも良い成績を残さないといけないと焦ってしまう。
特に30代を超えると平均的な統計では管理職に登用される年代になり、会社内においてもそれなりの責任を伴う立場になってくる。
そうすると、ストレスから精神疾患を発症してしまう場合や部下を含めた後輩社員とのボタンの掛け違いが起きてしまい、パワハラなどのハラスメント問題に巻き込まれることもある。
そうすると、会社から追放されてしまう場合もあり、これらのマインドバランスが徐々に不安定になっていき、彼らの中にある正義感が薄れていってしまう。
特に中間管理職になると、上下との板挟みになるため、ストレス負荷が増大し、通常の管理職に比べると症状の発症率が高い傾向にある。そのような状況下において、中高年の引きこもりへの階段を上る可能性があることは実際の支援の中で想定し、考慮として入れなくてはいけないだろう。
しかし、これ以上に深刻なのが、若年層のひきこもりだろう。国としては就職氷河期の世代にスポットを当てているが、私自身はこちらの問題の方が深刻ではないかと考える。
なぜなら、将来の会社などを担っていく可能性のある人材を自ら追い込んでしまい、失っていることだ。
一概に幼少期からのいじめだけが原因ではない。特に10代後半の子供たちにとってはアルバイトなどをしているときに自信を喪失してしまい、そのまま仕事に対する恐怖感を感じてしまうことも少なくない。
仮に学校の成績も良くなかった場合には自分の殻に閉じこもる可能性も出てくるため、何らかの本人の自我の目覚めを待たなくてはいけないように感じる。
なぜ、このような状況になってしまっているか?原因としては以前から様々なコラムでも取り上げている家庭環境や家庭間の経済格差が周囲の攻撃における主眼点として、いじめ内容の特殊化や価値観の凹凸化などが顕著になっており、学校で習得する内容を細分化するなど自分の知識として活用していく児童・生徒もいるだろうし、それらの内容がそのまま暗記してしまう児童・生徒もいるかもしれない。
そうなると、学校で習ったことが正しいという認識が植え付けられていき、自分で考えることを止めてしまう人もいるだろう。
そうなると、学校で習ったことではない主張をしている人に対して、その考えを潰そうとしてくる人もいる。
これは、十人十色が十人一色のように一人一人の違いを認めるのではなく、周囲に自分の考え方を押しつけていこうとすることが正しいと認識してしまうのだろう。
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