第4話:引きこもり対策の課題 ①

 近年、世代別に見ても増え続けている引きこもりという名の自己防衛をする方々。しかし、元を正すとこれは幼少期に受けたいじめの体験、先生からの発言などいわゆる外部からの心的外傷により、その思考や行動が社会的基準とのバランスをうまくとれなくなったときに起こるものだと思う。仮に、そのパターンが当てはまる人に関しては即座に支援をすることで、長期のひきこもりになる可能性を少し減らすことが出来る。それだけでなく、本人にとっても他人から認められている事への喜びを働くためのパワーに変えられる可能性があるのだ。この問題は年代問わず問題視されていただけで、特段の対処等は聞いたことがない。それだけでなく、その対策として「いじめは止めましょう」「相手が嫌がることは止めましょう」と注意しただけでは何の意味も持たないのだ。それだけでなく、「その考え方は間違っている」「そんな答えは聞いたことがない」など相手の価値観や思想まで否定してしまうと相手に気に入られることが良いことなのだ。という多角的な意見をすり込んでいる様に感じてしまう。だからではないが、個性を活かして、間違っていることはなぜ間違っていたのか?その間違いはそこまで逸脱するようなものなのか?など短絡的な指導ではなく、本人にそのことを実際にやらせてから「こうしたら出来なかったでしょ?だから間違いなのだよ」と教えるべきなのだ。その他にも、「大事な人を失ってしまった」、「身に覚えがない事で濡れ衣を着せられて会社を追い出されてしまった。」、「いじめていないのに学校に居場所がない」など本人が身に覚えのないことで自分の心理的なパニック状態になり、誰に話しても信じてもらえなくなり、どんどん自分の殻に閉じこもるようになっていく可能性がある。そうなってしまうと本人にも周囲にもメリットとなる部分は少なくなっていく。その結果、そのような子供たちが成長するにつれて、きちんとした道を歩いて行ける保証はほとんどないと思っていただきたい。中にはまっすぐ歩いているように見える子供も居る。しかし、その人にとっては重い荷物を抱えていて、ふとした反動でその荷物と一緒に倒れてしまう可能性もある。そこで支援の手を差し伸べる必要が出てくる。例えば、親からいろいろ言われたことで自分に自信がなくなり、学校でみんなと比べてしまう子供が多い。これは、第三者が「こういう良いところがあるから自信を持って」と言っても今まで蓄積されてきた言葉たちが邪魔をしてなかなか言葉が入ってこない可能性がある。だからというわけではないが、最初は心が少しでも動くまでひたすら待つしかない。そして、心を開いていろいろなことを話し始めたら聞くだけ聞いていく。(この際に絶対に私感的な言葉を返すこと、軽率な同調をしてはいけない)


 私は家に居たいのは“ひきこもってしまう”のではなく“自分の身を守らないと命の危機に直面してしまう”と感じてしまう人が多いのかもしれない。それだけでなく、自分の能力の範疇を超えてしまったことにより、本人たちがなんとか頑張って習得した術に関しても上から否定されてしまう。(児童・生徒・学生の場合は上級生の先輩もしくはバイト先の先輩など)その結果、自己嫌悪や自己否定に走り、取り返しの付かない事態になってしまうのだ。その他にも頑張ってやってきたことがその一言で崩れてしまう、仮に家から外に目が向いたとしても精神的不安や社会不安などが一気の押し寄せることで彼らにとって良いことなのか悪い事なのかという事柄に対する善悪の分別が付かず、社会復帰をしたとしても長期にわたって務めることが困難になってしまうのだ。そして、再び社会を離れてしまうという負のスパイラルに陥ってしまうのだ。


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