桜島攻略編③~桜島攻略後~
懐にしまってあったスマホから振動を感じ、真央さんに設定した音が聞こえてきたので、ゆっくりとスマホを取り出した。
通話ボタンをタップしたら、真央さんが声をひそめながら話をしてくる。
「……一也、お前どこにいるんだ?」
「伊豆高原のゲートを通った先の車を止めるところの木の陰に隠れていますよ」
俺は木に隠れながら立ち上がって、駐車スペースを見渡す。
真央さんが森の近くへ車を止めてくれたのが見えたので、音がしないように近くまで歩き始める。
「佐々木さんから言われたように、森の近くへ止めているぞ」
「俺からは見えているので、大丈夫ですよ」
「本当か!? どこにいるんだ?」
真央さんはスマホを持ったまま車から出てきて、俺を探すように森へ視線を投げ始めた。
真央さんの周りにはほかにも車があり、人も大勢いたので怪しまれないように注意をする。
「真央さん、そんなに慌てると周りに見られますよ」
「っ!? ごめん……」
注意をしたら、急に真央さんが周りを横目で見るようなしぐさをした。
都合よく真央さんが車の外に出てきてくれたので、俺は真央さんの車の後ろが見える位置まで移動する。
「他の人から気付かれないように車の荷台へテレポートを行いたいので、開けてもらってもいいですか?」
「荷台? 分かった」
真央さんは車の後ろに移動して、荷台の扉を開けてくれた。
車の荷台の中が開いているのを確認して、俺はテレポートを行う。
突然目の前へ現れた俺に真央さんが声を出そうとするので、すぐに真央さんの口を手で押さえる。
俺は小声で話すために、口を押えていない方の手で真央さんの顔を俺へ近づけた。
「他の人に声が聞こえないようにしてください」
真央さんがうなずいてくれたので、口を押さえていた手を離す。
真央さんの呼吸が聞こえるほどに顔を寄せてしまい、少し恥ずかしくなってきた。
そんなことを真央さんは気にしていないのか、心配するように俺へ声をかけてくる。
「一也……無事でよかった」
「真央さんも来てくれてありがとうございます」
「いいんだ。先輩を助けてくれてありがとう」
「連絡が来たんですか?」
「ああ、私へ無事だって連絡してくれたよ」
真央さんが嬉しそうに絵蓮さんから連絡がきたことを教えてくれた。
俺と真央さんが小声で話をしている時に、遠くから真央さんを呼ぶ声が聞こえてくる。
真央さんはその声に大きく返事をした後、すぐに俺を見てきた。
「ごめん一也。回収の手伝いをしないといけないから、少し待っていてくれ」
「いいですよ。防具や武器はここに置いていていいですか?」
「大丈夫だ」
俺の言葉に返事をした後、真央さんは銃と折り畳み式のリアカーを持って扉を閉める。
手を振りながら真央さんを見送った後、俺は荷台へ槍と防具をまとめて置いた。
真央さんが帰ってくるまで暇になったので、外から見えないように後部座席へ寝転がってから佐々木さんへ電話をする。
しかし、今回の電話はいくら待っても佐々木さんが出てくれない。
留守番電話のサービスの案内がされたので、無事に真央さんの車へ乗ったことを報告した。
手持ち無沙汰になったため、次は花蓮さんへ連絡をしてみる。
花蓮さんも電話へ出ずに留守番電話の案内がされたので、通話を終了して時計を見た。
時間がまだ14時だったので、今日は寝てばかりだなと思いながら再び寝る体勢になる。
(そういえば、真央さんから何時に終わるか聞くのを忘れたな……)
寝る前にスキル鑑定を行い、今の自分のスキルを確認する。
俺は先ほどまで寝ていたのが嘘のように、すぐに眠りにつくことができた。
◆
スキル
体力回復力向上Lv24
(Lv5) ┣[+剣熟練度Lv5]攻撃速度向上Lv24
(Lv10)┗キュアーLv20
剣熟練度Lv20
(Lv3) ┣挑発Lv20━[上級]宣言Lv1
(Lv5) ┣バッシュLv20
(Lv10)┗ブレイクアタックLv20
メイス熟練度Lv20
(Lv3) ┣[+ヒールLv3]身体能力向上Lv20
(Lv10)┗魔力回復力向上Lv20
ヒールLv21
(Lv10)┗移動速度向上Lv21
杖熟練度Lv20
(Lv3) ┣ファイヤーアローLv20
(Lv5) ┣ライトニングボルトLv20
┃(Lv10)┗[上級]ライトニングストームLv5
(Lv10)┗テレポートLv20━[上級]ワープホールLv1
短剣熟練度Lv20
(Lv3) ┣鑑定Lv2
(Lv5) ┣スキル鑑定Lv5
(Lv7) ┗急所突きLv20
盾熟練度Lv20
(Lv10)┗シールドバッシュLv20
拳熟練度Lv30[上級]
(Lv3) ┣アースネイルLv5
(Lv5) ┣[+ファイヤーアローLv5]
┃ バーニングフィストLv15
(Lv5) ┗旋風脚Lv7
銃熟練度Lv1
◆◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
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