第2話


中学生の私たちはいつしか

こどもであることに違和感を覚え、大人に反抗し

そして大人に憧れてしまう

高校生になれば自由な校則に

放課後、学校帰りに寄り道をして

学食があって 休み時間には写真を撮ったり

お菓子を食べながら騒いでみたり

学園ドラマみたいな青春が待っていたり

恋愛に悩まされて 恋愛で嬉しくなったり

恋愛に一喜一憂している自分に自惚れてしまったりそうやって大人になれるのだろうか。


案外普通の高校生活に誰かしらは、

想像と違った。

なんて

勝手に期待してしまったが故に物足りなさを感じることになったりしたのだ。


あっという間にすぎる3年間には

それぞれが感じた高校生活での思い出が良くも悪くもきっとこの先も残り続けて


あれほどなりたかった大人へのカウントダウンが近づいていることに、今こどものままでいたい僕らはまだ気付かないふりをするのだ。


ああ懐かしいなとふと頭によぎるような思い出に、

戻りたいかどうかと聞かれれば

誰かしらは戻りたくて、また誰かしらは戻りたくないと呟くのは言うまでもなく、

思い出したくもない、というような人は大学生活に、先の見えない広い社会に思いを馳せる。


この世に生まれて18年目の時だった。

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正しい大人の作り方〜1人前用〜 @_annin3

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