第54話 ベルレーヌ
ポーの三の太刀が入ろうとしている。
「ロルカ、なぜ抜かぬ」
そう言いながらエリオットは床を蹴り
ロルカの元へ跳ねようとするが動けない。
床から現れた妖魔の手がエリオットの脚を掴んでいる。
エリオットはクノーで妖魔の手首を切ろうとするが
その前にポーの手がエリオットに向く。
破岩の構えである。
「これまでか」
とエリオットが呟くとポーの手が握られ拳に変わる。
そして勢いよく開かれた。
その時エリオットは銀色に散らばる光を見る。
「ベルレーヌ」
エリオットは言う。
目の前には銀色に輝く片側一本のツノになった白い鹿が凛として立っている。
ポーの破岩術を受けて砕け散った一本のツノを失ったベルレーヌが立っている。
「エリオット、遅くなりました」
ベルレーヌは
アラゴンやコクトー、エリオット達が討ち漏らした妖魔に阻まれて辿り着いた。
「アラゴンの鹿、お前達を捜索しておくべきであった」
ポーは余裕の笑みを浮かべながら言う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます