第53話 妖魔の国



 妖魔大戦で風の者一人を残してしまったが

それだけでは妖魔達に逆らえる訳が無い。


妖術でパステルナークを剣に変えたのであれば

抵抗することも出来ないであろう。


そう思ったポーは

既に王都に送り込んでいる妖魔達と合流し

この国を乗っ取ろうとした。


国が栄えると

隣国に戦争を仕掛ける。


目的は支配では無い

人々の苦しみと哀しみである。


岩山を降りた時ポーは

アラゴン達の存在には気付いていない。


アラゴンと白い鹿達によって

結界が張られていた。


ポーと共に岩山を降りた妖魔達は

人の姿となり

次々と人を唆していき

王都を欲望の都へと変貌させていった。


同時に

ポーは城へ向かい

王と王妃に会う。


風の者を失った今

門番どころか

王を守る親衛隊でも敵う訳が無い。


ポーは

王と王妃を抹殺するのではなく

この二人を自分の身体に取り込んだ。


万が一の時のための人質である。

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