真実3の場合

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「『京都』の証言は事実無根の、誹謗中傷」との真実を選択しました。

以下その「真実」をもとに「積み木」として物語を構築します。

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私のブログに炎上が始まってすぐ、奈良さんが擁護のコメントを打ってくれた。


私も反論のコメントを沢山打つ。


その時「『千葉』さんがあなたの作品に誤字報告をしました」と新着通知があった。


私はそれを開いてみる。


「神奈川さん、奈良さん。今書かれているコメントは一種の荒しの様なものです。ソフトに対応はしても、決して感情的にはならないで下さい。もしも対処できないと思ったら、一番良いのはスルーする事です。荒らしは自分のコメントに反応が薄いと、興味を失い自然と消えていくものなのです」


私と奈良さんは、千葉さんのアドバイスに従い、自分の頭を冷やすつもりで次の日までカクプラでのコメントは控えた。


次の日。

改めて自分のブログを開くと、昨日は爆発的に書き込まれていた誹謗中傷のコメントが今はほとんど増えていなかった。


取り合えず、昨日は頭に血が上って感情的に書き込みそうになった返信コメントを、丁寧に返信していく。


返信し終わった後も、特に新しい非難のコメントは来なくなっていた。


取り合えず、一件落着したのだろうか?


千葉さんからコメントが入る。


「神奈川さん、奈良さん。大変です!東京都庁さんの新作更新ページに山城やましろさんがスタンプと大量コメントをしているんです!」


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私は急いで東京都庁さんのページへ飛んでみた。


『一触即発』

まさにそう言うべき緊張感がそこにはあった。


山城さんが東京都庁さんの作品内でまず押したのは「いつも見てますよ」スタンプ。


そして・・・その後大量のコピー&ペーストを東京都庁さんに送っている様なのだ。


それを10件・・・50件・・・100件。


最後に「続きは署で聞こうか」とメガネの女の子キャラが手錠を持っているスタンプをポンと押した。


10分ほど沈黙していた東京都庁さんは、観念したかの様に山城さんのコメントに返信をする。


「認めますよ、山城さん。よくもこれだけ見つけ出したものですね」


山城さんは、カクプラの女神が「ドヤァ」と得意げに笑っているスタンプを押した。


東京都庁さんはコピー&ペーストされた断片的な文章に対して一つ一つコメントを返していく。


「これは・・・○○さんの作品の一節ですね。面白い表現だったので私の方で言い回しを変えて使わせて頂きました」


「これは○○さんの作品のセリフですね。感銘を受けたので、似たシーンを描かせて頂きました」


「これは○○さんのキャラクターですね━━━」

「これは○○さんのシーンですね━━━」

「これは○○さんのプロットですね━━━」


驚いたことに東京都庁さんは山城さんのコピー&ペーストに対して一つ一つ、筆者名と作品名を述べて、自作品の参考したと告白し始めたのだ。


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半年後、盗作疑惑事件があった後も、気にせず私は「転生イケメン」を書き続け、何とか完結にまで持ち込めた。


奈良さんは、更新される度に嬉しいコメントと共に応援してくれている。


千葉さんも初めのうちは反対していたものも、「これはとんでもない名作かもしれませんね。僕とは方向性は違いますが・・・」とコメントをくれる。


オッキーさんと北海さんは、あれ以来私のページにはやって来ていない。

けれど、相変わらず色々と悪戦苦闘しながら色々なジャンルを書き続けている様だ。


私は暇だった時に興味本位でオッキー・北海さんのページへ飛んで、作品を流し読みした事がある。


少しだけ読んでみた。


・・・アレ?

以前よりソコソコ読める内容になっていないか?コレ。

少なくても以前の様に「読むのですら苦痛」という事は無い。

継続は力なり、と言うことだろうか?


山城さんはごくごくタマーにきてスタンプを押していく。

今日はカクプラの女神が「お疲れ様です」と言っているスタンプを押してくれた。

一体山城さんは何者だったのだろう?

私の脳内では、山城さんはカクプラに住む妖精さんの様なイメージなのだが・・・。


東京都庁さんは現在は執筆を中断している様だ。

けれど、たまに私のページに感想コメントを残してくれている。


結局「京都」なる人物が何者だったのかなど、私にはどうでも良くなっていた。


トップランカーの東京都庁さんですら、他の人の設定やら、キャラやら、セリフやらを「参考」にしていたそうじゃ無いか。


少なくとも、京都さんの言う事を真に受けて、執筆を中止していたら、今現在の私は無かったのだ。

多分この選択こそ正しかったのだと思う。


私はラブコメ日別ランキングTOP1に輝いている、「転生イケメン ━イケメンの俺が転生したら、何故なぜか女ではなく野郎にモテるんだが━」をニヤニヤした顔で見ながら、そう思った。


━ 完 ━


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解説:


アナタが下した「この」真実では「『京都』の証言は事実無根の、誹謗中傷」。


今回のケースでは、木刈カナも東京都庁の事を京都とは疑って無いので、誹謗中傷コメントに対して、東京都庁を非難する返信はしてません。


そのため、千葉が木刈カナに協力的な姿勢を取った。

コレが幸いし、アンチコメントは収まりました。


また、山城さんは真実1でも木刈カナを守る為に、東京都庁のページで同じような行動をしていた可能性あり。(その間木刈カナのページに来ていなかったので「いつの間にかいなくなってしまった」と思いこんでしまった)


また、山城さんのページにあった「雑談掲示板」は東京都庁に対決を仕掛けた後、東京都庁のファンから批判コメントを自分のページへと誘導し、木刈カナのアンチコメントを相対的に減らそうとしていた可能性あり。


ただ、千葉が木刈カナと距離を取ってしまったので、この連絡が木刈カナに来ず、カクプラから引退してしまった。


もしかしたら、登場人物たちの誰でもない誰かが、京都を名乗り、いたずらで誹謗中傷のコメントをしただけかもしれません。


もしそうだとしたら、木刈カナちゃんは別に悩む必要の無い事で悩んでいた事になります。

しかし、案外こんなが「事実」だったりするのかも知れません。


そもそも何で登場人物の中に「京都」がいる!みたいな流れになってしまったんですかね?

別に絶海の孤島でも、吹雪の山荘でも無いのでしょう?

むしろ地球規模でつながっているインターネット空間での出来事じゃないですか。

それに、東京都庁さんや山城さんが「京都」だと言う根拠も、名前の一部をとった、ただの言葉遊びでしょう?

根拠がとぼし過ぎませんか?

むしろ自分だったら疑われる様なユーザーネームにはしませんけどね・・・?

きっとアレですよ。壁のシミが何だか人の顔に見えて、怖いってやつ。

「シミュラクラ現象」って言うんでしたっけ?


あ、そう言えば「盗作疑惑」もそうかもしれませんね。

ここの部分が似ている。

あそこの部分が似ている。

自分の作品が盗作されたのかも知れない。

これも一種の「シミュラクラ現象」みたいなものかも知れないですね。


よく、「事実は小説より奇なり」って言いますけど、自分は必ずしもそんな事は無いと思うんですよね。

むしろ「小説の方が事実より奇なり」って個人的には思うんですよ。


ミステリーを読み過ぎると、日常生活で物事を深読みしすぎて、ありもしない事を疑ってしまうかも知れませんよ?


え?

お前の「あらすじ」が誤解を招いたんだろって?


「コメントを送った人物「京都」は誰なのか?固定読者6名の中にいるのか?」


あっ。本当だ。こりゃまた失礼しました♪(すっとぼけ)


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ちなみに著者的には3つの真実候補の中では一番この真実が好みです。


※ただし、あくまで著者の主観による好みであって、「この」真実が本当の真実と保証するものではありません。


※「あとがき:結局どう言う事なんだよ!?」と「自作品ダイレクトマーケティング」も投稿いたします。結構長い話ですが、読んでくださると超嬉しいです!!

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