真実2の場合

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『京都』は『山城』であるとの真実を選択しました。

以下その「真実」をもとに「積み木」の様に物語を構築します。

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私のブログは東京都庁さんのファンによって、炎上していた。

奈良さんが必死で私の事を擁護してくれているが、一度起こってしまった流れは収まりそうもない。


私はバッシングに返信する気力すら無かった。


『全く同じ論法で疑うべき人間は1


私は不意に東京都庁さんがその様な事を言っていたのを思い出した。


同じ論法?

もう1人?


東京都庁。

千葉。

山城やましろ

北海きたうみ

オッキー。

奈良。

京都。


改めて見てみると、私のフォロワーは都道府県の地名を連想させる人が多い。


北海さんも北海道。

オッキーさんも沖縄。


これは偶然なのだろうか?


いや、1人だけ例外がいる。


山城さんだ。

山城という都道府県は無い。


だが・・・。


私はインターネットで「山城」「都道府県」と入力して検索してみた。


「山城国」令制国の一つ。

畿内に属し平安京が約1100年にわたって置かれていた。

明治時代に入り、「京都府」となる・・・。


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私は山城さんのページへと行く。


山城さんは小説を投稿していなかったはずだ。

その場合どのようにコンタクトを取ったものか・・・。


と考えていると、山城さんのページには、「雑談用掲示板」と題名されたブログがあった。

前に確認した時にはこの様な物は無かった。


中をのぞいてみる。


「よろしくお願いします」


と一言だけしか書いていない。

確か京都さんのページのプロフィール欄も「よろしくお願いします」とだけ書かれていた。

この奇妙な一致を見て私の疑念は確信へと変わる。


誰も訪れた形跡すら無く、スタンプやコメントも無い。

一体誰との雑談を想定した物なのだろうか?


誤字報告欄に書き込もうとしたが、山城さんも、


誤字報告:フォロワー同士のみ受け付けています。


となっている。

しかし山城さんにはフォロワーユーザーは誰もいない。


いやよく見ると、私の事をフォローしてくれている。

私は山城さんにフォロー返ししてなかったのか・・・と今になって思い出す。


私は山城さんの事をフォローし、誤字報告欄にコメントを打った。


「山城さん。突然のお邪魔となり申し訳ありません。実は私、山城さんが京都さんなのでは無いかと思いまして、その真偽を確かめにお尋ねいたしました」


程なくして、山城さんから、ツインテールキャラがペコリと頭を下げているスタンプが返ってきた。


いたのか山城さん。

ていうか、誤字報告欄にスタンプって押せるんだっけ・・・?


「山城さん。センシティブなお話になるかも知れませんので、誤字報告欄での会話にいたしませんか?」


「大丈夫!誰も見てないって(^_-)-☆雑談掲示板でお話しようよ(*´∀`*)。、どうして私が京都さんだと思ったの?」


思えば山城さんとの言語での意思疎通が行なわれたのは、これが初めてかも知れない。


私は素直に山城さんに従い、雑談掲示板でコメントを入力した。


昔の律令国では「山城」とよばれた地域が、現在の「京都府」である事。

さらに「よろしくお願いします」と言う簡素な文言が一致していたから疑念を持ったと説明した。


「それに・・・山城さんの初めのコメントは私の文章の一部分をコピー&ペーストして送って下さるものでした。これは、山城さんの過去の作品と、私の作品。その類似点・・・つまり盗作と思われた部分を指摘していたのではないでしょうか?」


山城さんは「なるほど!!」と女魔法使いが文字と豆電球を浮かべているスタンプを押す。


「どうなんですか?山城さん。アナタが京都さんなんですか?」


「『京都』は『山城』。アナタが選ぶのは、『この』真実?」


山城さんから私に、妙な言い回しの質問コメントが送られてきた。


「そうです。少なくても私はそう考えています」


「うん分かった(*^^)v。アナタの真実を、『積み木』の様に再現してあげましょう」


山城さんからコメントが送り返されると同時に私の頭の中で、軽いめまいが起こった。


めまいではあったが、不快感は無かった。

むしろ面白い夢を見ている様な感覚だと思った。


山城さんのページにはいつの間にか山城さんの作品が沢山表示されていた。


山城さんも自分の作品、書いていたんだ。

それを非表示にしていただけ・・・。


私は山城さんの作品を一つ一つ読んでいった。


その中で、私はいくつものデジャブを感じた。


そう・・・昔々、私が読み専門だった時。


読んだ気がする。

参考にした気がする。

モデルにした気がする。


その様な箇所がいくつもいくつもあった。


その箇所を見つける度に、山城さんにコメントを送る。


山城さんは様々なスタンプを返してくれる。


その様なやり取りをしているうちに、山城さんと私は仲良くなっていた。


「結局、山城さんは、京都さんだったんですか?」


今でもたまに私は山城さんに聞いてみる事がある。


山城さんは、メガネの青年キャラが「計画通り」と笑っているスタンプを押すだけだった。


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解説:

アナタが下した「この」真実では「山城」が「京都」。


しかし、著者はこの真実に対して何の解説もいたしません。

だって・・・山城さんはミステリアスな所が魅力的だと思いませんか?(謎の主張)


ちなみに山城さんは何か不思議な力を秘めてそうな雰囲気がありますが、多分気のせいです。

・・・気のせいで無ければミステリーでは無く、SF小説になってしまいます(笑)


ただし!!著者の極めて主観的な個人的見解・・・と言うか妄想爆発脳内設定では・・・。


山城さんは20歳前後の美人な女の子で、黒髪のボサボサの寝ぐせと眠そうな目が似合うカワイイ子!!

基本無口ですが、頭の中では面白い事を沢山考えていて、ややコミュ障の気があるにも関わらず、お茶目な所があるので、現実世界でも意外と人気者!!


身長は160cm位で、胸は大きすぎず小さすぎずなジャストフィットで、脚線美も素晴らしく、ジト目気味で無表情だけど、たまに見せる笑顔がスッゴク可愛くて━━━(以下およそ一万文字以上の怪文書が続きますが省略)


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