エピローグ

真実1の場合

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『京都』は『東京都庁』であるとの真実を選択しました。

以下その「真実」をもとに「積み木」の様に物語を構築します。

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私はカクプラ内での人生を終了させてしまった。


東京都庁さんのファンが私の作品内に流れ込んできて、激しいバッシングを受けた。


私は自分が無実である事を沢山、沢山返信した。


けれども、私が否定すればするほどバッシングは激しくなった。


奈良さんだけは私の事を擁護してくれていたが、圧倒的多数派のコメントに押し流されてしまっていた。


千葉さんは元々東京都庁さんの熱心なファンだった事もあってか、私とは距離を置くようになってしまった。


山城さんは・・・いつの間にかいなくなっていた。


私は・・・カクプラの自分のページを削除した。


もう嫌だ。

何もかもが嫌だ。


そもそも私はどうして小説を投稿しようとなどしたのだろう?


嫌だ!

嫌だ!!

嫌だ!!!


東京都庁・・・彼は恐らく「京都」だったのだ。


本人は否定していたが、間違いない。

東「京都」庁。

京都。


こんな偶然ある訳無い。


私はカクプラを「卒業」した。

もう小説なんて見たくも無いし、書きたくもない。



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数年後。


それは何の気の迷いから取った行動かは分からない。

私は久しぶりにカクプラを見てしまった。


私がいなくても何事も無かったかの様に流れる光景。

ここに良い思い出など何も無い。


ページを閉じようとした時、何の気も無しにある作品を閲覧してしまった。


それは、私の書こうとしていた作品に似ていた。

そしてその作品はランキング1位になっていた。


書こうとしていた。

プロットも綿密に練り上げていた。

実際に初めの数話までは投稿していた。


似ている。

例えばココの言い回し。


似ている。

例えばココのストーリー展開。


似ている。

例えばココのキャラクター。


似ている!

似ている!!

似ている!!!


私の中にかすかに残っていた理性が叫ぶ。

「そんな事をするのは止めろ」と。


私の中のどす黒い感情が身体を動かす。

「これは正当な報復だ」と。


私は、カクプラでユーザーネームを作成した。


私は「木刈きかりカナ」。

かつてのペンネームは「神奈川」。

しかし、それはもう削除した名前。


そして今登録したユーザーネームは「仮名カナ」。

私の名前そのもの。


こんなものは仮の名でしか無い。


私の理性が叫ぶ。

「止めろ。あの作品は途中までしか書いてないじゃないか!マネできる訳が無い」と。


私の中のどす黒い感情がそれを否定する。

「確かに途中までしか書いてなかったが、『』の中で簡単にプロット設定の話も彼女に話しただろう?」と。


「そんな事は話していない!」

「いや、話した!」


今となっては確認しようのない事実。

だって私は自分のページを削除してしまったのだから。


そして私は、仮名カナは、彼女・・・ユーザーネーム「」にコメントを送信した。


「この作品、盗作ですよ。」


直後、私の中のどす黒い感情が愉悦ゆえつの声をあげる。


仮名カナは、かつての一番の理解者であった・・・そして最後まで自分の味方であり続けてくれた「奈良」に対して、いわれなき告発をした。


「あなたが盗作した作品は、作者が引退されていて、現在は削除されています。けれども確かに存在していました」


「白々しいですね。それはアナタが一番ご存じなのでは?」


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解説:


アナタが下した「」真実では「東京都庁」が「京都」。


京都が自分自身である事を知っているからこそ「オッキー、北海、京都、同一人物説」をバッサリと切り捨てる事ができた。(第9話)


恐らく東京都庁は京都と名乗り、神奈川(木刈カナ)に対して、仮に盗作疑惑が起こった場合、ユーザーからどの様な反応が起こり得るのか実証実験をしていた可能性あり(あくまで著者の主観的推測)。


木刈カナの盗作元とされる作品は、東京都庁がカクプラで無名時代に全く評価されなくて削除した作品の可能性有。

逆に全くの事実無根の言いがかりを京都を通して発言させた可能性も有。


なぜ自身が京都だと示唆できるネーミングを用いたのかは謎。

本当は自分自信も盗作者である事を告白したかったのかも知れない。


また、木刈カナは東京都庁が京都だと思い込んでいるので、誹謗中傷コメントに対して東京都庁にも非がある様な返信をしていた可能性が高い。

それによって、東京都庁のファンである千葉が木刈カナと距離を置くようになってしまい、貴重な味方を失ってしまう事になる。


木刈カナと奈良の作風や文章表現は、少なくともオッキー・北海レベルの読者が彼女2人を同一人物と推測する程度には似ている。(ただし、プロの東京都庁レベルだとハッキリ見分ける事が出来る)。


木刈カナは似た作風の「奈良」を盗作者だと思い込んだ。

東京都庁が言っていた、小説家なら多かれ少なかれ、誰もが一度は陥ってしまうだろうと言っていた第6の仮説がコレに該当。


実際に奈良が木刈カナの作品を盗作したかどうかは不明。

実際に『あの騒動』の中で木刈カナがプロットの話をしたかどうかも、ページを削除してしまった今となっては確認しようがないため、不明。

また、盗作では無いものの、木刈カナが残した想いを、奈良が受け継いでオマージュ作品を作った可能性はあり得る。


ちなみに、著者の極めて主観的な個人的見解では、奈良さんは完全な悪意のある盗作は、していないと思います。

(オマージュ説はあり得るかもしれませんが)

ただしそれは著者「ちゃっぴー」がそう考えているだけで、必ずしも「事実」とは限らないので、真実がどうであったかは、読者様一人一人の判断にお任せします。

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