ブラックロックの洞窟、初体験

6人はブラックロックの洞窟前にいた。


盗賊は脅かすようなポーズで言った。


「見た事のない敵が現れるから、皆注意するように。冷静にいこう」


それはまるで自分に問いかけてるようにもみえた。


「じゃあ1階のマッピングから始めよう。キッド覚悟はあるか?」


「サーイェッサー!」


「じゃあいくぞ!」


僕がトーチを出して相変わらず先頭をゆく。しんがりは盗賊キース。


「鉱山独特のこの匂い…やだわもう」


そう言いながらマップを付けていた。


ギャシン…ギャシン…


「まて後ろからなんか来る」


僕は後ろを照らす。


横から何者かが近づいてくる。


「ザ・ハイマスター1体、ブラック2体、アークメイジ、ついてねぇ」


「どうしたらいいですか?」


「ブラック2体も注意だが、あのピエロみたいなザ・ハイマスターだけには気を付けろよ!エキセントリックな動きをするからな」


ピピンはバフを唱えて、全員攻撃力アップさせた。僕は聖なる玉をブラックめがけて投げてみる。1体には当たったかもしれなかった。


侍は先に立ち、くるなら来てみろと言わんばかりに村正を抜いた。


忍者アリンは弱っているほうの一体の首を跳ねた。ザ・ハイマスターはその場でステップ&両手で踊りながら様子を伺っている。ピピンは炎の玉をアークメイジに当てた。盗賊はピピンを守るようにナイフを使いアークメイジを切り刻む。


凄惨な戦闘である。10分たっても終わらなかった。


ザ・ハイマスターがクルクルと回りながらこちらにやってきた。


「全員気をつけろ!」


言ったそばからザ・ハイマスターに後ろからナイフで刺される。慌てて僕はヒールをかける。


盗賊は感情的になっていた。


「このピエロ野郎!」


ナイフで刺そうとするが軽い身のこなして避けられてしまう」


と、ブラックがピピンめがけて突進してきた、ところを忍者アリンに首を跳ねられる。


アークメイジは毒矢に当たって死んでしまった。


全員でザ・ハイマスター討伐という形になる。


僕は聖なる光の玉をザ・ハイマスターに当てようとしたが、身のこなしでかわされた。


キッドが弓を連射し、やっとザ・ハイマスターにダメージを与えることができた。


ピピンが再び放った火の玉をまともに喰らい、もがいている。あとは忍者アリンが首を跳ね、戦闘は無事死人も出さずに戦闘は終わった。


出て来た宝箱の金貨と装備をズダ袋に入れながら、盗賊は言った。


「はあ…はあ…ちょっと一回戻ろう。戻ろう…」


「そうね…」


6人は下げたテンションで外に出た。


「俺達はあんな強い敵相手に毎日戦闘するのかよ…!」


「でも日に日にやっていれば、もっとレベルもスキルも大上がりっすよ」


侍モンドはドロップした兜をゲットしたので上機嫌である。


「表で戦っても同じこと、ダンジョンは俺達にとってお似合いの場所なのよ」


「クレイジーな話だぜ」


「オー、クレイジーメーン!全然マッピングできてマセ―ン」


「一旦ギルドの宿で一休みしますか。なにしろ金貨は沢山あるっすからね」


「…そうしましょうか」


盗賊はアリンの言葉をさえぎるように言った。


「みんな宿屋で寝て、頭をクールダウンしてこい」


「盗賊さんは宿にいかないんですかユウノウ?」


「俺も泊まるに決まってるだろ!!」


「なんか盗賊さん、いらついてますね」


「そりゃそうだよ、雑魚にあんな手間を使ったら…」


そして僕らは、新しいギルド&モーテルに入って行った。

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ゴミみたいな人生を終わらせ転生してレベル1の少年ヒーラーになったが、あえて地上戦闘に抗いダンジョンに光をともす オーバエージ @ed777

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