キッドの独壇場

6階に皆が集合すると、いきなりレアモンスターが真後ろにそびえていた!


「レディス&ジェントルマン。静かにしててプリーズ」


そういうとキッドは魔法詠唱し、竜巻の呪文を詠唱した。物凄い竜巻で、敵を切り刻んでいく。


そこへ2丁拳銃FNファイブセブンを取り出し、モンスターに40発の鉛玉をぶち込むと敵は倒れ、宝箱が落ちてきた。


ピピンも僕も、そしてアリンもモンドも、あっけにとられていた。レアモン相手にこれだ。


「精霊銃で、弾が自然とたまってくる銃なんだアンダスタン?」


盗賊はすぐに罠を解除し、出てくるとお金が大量にはいっており、衣服も1着はいっていた。


僕の鑑定結果は、魔法使い用の法衣だった。


「あ、僕いただきます」


ピピンはその場で装備してステータスを見ると、防御力が25も上がっている。


「いいぞーこれ」


「キッドさんのおかげです」


「当然の事をしたまでですよオッケーボーイ?」


レアモンも倒したし、しばらく雑魚しかでないので、早速例の6階イベントへ足を運んだ。



一直線になっており、やや下り坂だ。


「説明コーナーよ。この少し下り坂の向こうまで行って横道に入ったらイベントクリア。しかし後ろからデカくて丸い鉄の石がころがってくるメーン」


「即死じゃねーか!」


「まあ落ち着いてほしいプリーズ。左右をよく見る窪みがある事に気づいてもらったかなイッツショータイム!」


たしかによく見ると、人一人分が入れる窪みがある。ここで鉄球を回避しろというわけだ。


「落ち着いてやればよさそうだな」


「誰が先に行きます?」


「ピピンお前いけ」


「えーっ僕ですかぁ?」


僕はトーチを照らしながら、ピピンは仕方なく下り坂を駆けていった。

と、上の穴から鉄球が落ちて来た。やばい!


ピピンは窪みに入り、何とか一個は回避できた。それからは猛ダッシュで横道まで駆けていった。するとピピンの経験値が上がった。


「上手くいったようだな」


「とにかく駆け足が早い方が有利だな」


こうして僕らは落ち着いて走り、窪みに入ったり一気にダッシュしたりしてなんとか大量の経験値が上がっていった。


最後にキッドがスキップしながら、途中窪みに入り、またスキップしながら我々のパーティーに合流した。


「あてくしは1度クリアしてるのでノー経験値オーノー!」


「なんて奴だ。変態だが最強だこいつは」


「それはお褒めの言葉と受け止めていいのかなユーノー?」


「じゃあすこし6階で狩りをするか!」


そう言って僕らは6階で急ぎつつモンスターを狩っていった。キッドのMPが減っても、吸うゼリーを飲むと一気に回復する。


疲れ切った頃合いを見て、パーティーは1階へ戻った。


「仲間がいるっていいねテヘッ」


キッドだけは元気だった。やはりすごい。すごい人を見つけた。



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