長い闇の中にあるいつもの光
ずいぶん長い間、暗闇にいた気がする。しかし光はやはりあった。
何とか光に追いつこうとするが、なかなか辿り着けない。
やっと光が近づいたその時!
「はっ‼」
「エット君‼」
忍者アリンがそばに居た。
「貴方は一度目の復活が失敗して灰になったのよ。もう一度失敗すると完全に死んでしまうのだけど…本当によかった」
こんな僕のために泣いてくれるのはアリンぐらいだろう。
僕はビショップだ。本来なら人を生き返らせる側の人間だった。
それがレアモンスターによって即死してしまった。あれはどうすることも出来ない。
「アリン僕は生き返れたんだね…」
「そうよ…生と死の間でさまよっていたのよ」
僕はゆっくり起き上がると、感傷に浸る間もなく、
「まずは4階あたりでビショップのレベルを上げさせて欲しい」
「わかったわ」
「それにしてもレアモンスターの出現が多いと思わないかい?」
「そうね、それは私も気になってるわ」
「とにかく皆に顔を出したい。連れてって」
盗賊キース、魔術師ピピン、侍も待っていてくれた。
「やあエット。長かったな」
「僕はまだ子供なんで、許して欲しい」
「とにかくビショップは大事な職だ。レベル上げてこーぜ」
皆生還を歓迎してくれた。
そんなわけで無事生還できた。これからは本気と現実と向き合っていく。
決断は済んだ。あとはレベルを上げるだけだ。
そして一歩だけ、歩き出した。
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