ビショップ降臨!

久しぶりのダンジョンである。主に5階、余裕あれば6階のイベントをやる事に決めた。


まず、いつも通りピピンが作った魔法陣で一気に5階までゆく一行。


5階に到着すると、僕はトーチを唱え、周囲が明るくなる。


今まではヒーラーが先頭だったが、今回からは盗賊キースを先頭に置き、敵をいち早く発見できるようにした。


「盗賊団の群れ5人きたぞ」


盗賊キースが声を上げる。


まず忍者アリンが先に飛び上がって2人の首を跳ねる。残った敵に魔法攻撃と侍が飛び掛かって退治した。


「よし、これでいけるな。でも油断はするなよ」


5階を周回しながら、売れる装備を詰め込んでゆく。


「そろそろ6階でもいいだろ。だが6階のイベントをこなせるかどうか…」


盗賊キースは悩やんでいた。そんなに難航不落なイベントなのか。


取り合えず一行は6階へと駒を進めた。


6階――


「トーチを継続しとけよ」


僕はもう一度トーチを詠唱する。


しばらく歩くと敵影がうかんできた。


「侍6人発見、いつも通りで頼む」


忍者アリンが飛びつくが首を跳ねられない。


「しまったわ‼」


6人がそのままこちらへ突っ込んでくる。


ピピンは炎の弾を何発も当てる。聞いているようだ。


盗賊はデバフ付きのナイフを1人に突き刺す。


侍が飛び込み、何とか1人を倒す。


忍者アリンが再び突っ込むが跳ね飛ばされてしまう。


僕はアリンをヒールする。


ピピンがもう一度炎弾を発射すると敵2名を倒す。


忍者アリンは3度、首を跳ねる為に後ろから2人の首を跳ねる。


残りは盗賊のナイフで首を攻撃して倒れる。


何とか倒す事ができた。キースが宝箱を開ける。


「売る用の装備だな、それにしてもだ」


盗賊が皆に呼びかける。


「雑魚敵にこんなに必死になって戦うとなると、6階は無理だ。全滅の可能性大だ」


僕がスキルを割り振ると、ポンという音と共に全防具が外れてしまう。


ビショップになれたんだ!僕はパンツ1枚の恰好で喜んだ!


「やったわねエット君。君ならなれると信じてたよ」


「やっとビショップか。じゃあこの装備の鑑定を頼む」


宝箱に入っていた装備を投げ渡す。


ビショップは装備鑑定ができるのだ。目を閉じて装備に全集中する。


「…これは盗賊用のブーツですね」


「じゃあ売りだな。鑑定した後なら売値が跳ね上がるんだ」


「1度1階へテレポしてダンジョンから出るか」

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