2回目のダンジョン探索

パーティーは再び同じダンジョンの前に来ていた。皆で打ち合わせという名の雑談に興じていると、違うパーティーがダンジョンに入ってゆく。


こちらには一瞥いちべつさえせずに、である。


「あれはPTパーティー狩りのPTですね」


マッパーピピンが確信を込めて喋りだす。


「パーティー狩り…⁉」


「そう、PTを倒して金銀財宝を奪うんだなこれが」


「大金をゲットするために、地下の奥にいて、ダメージを食らっているPTを殺る、と」


戦士ミッドレーはパーにした左手に右手のグーでパンチしてみせた。


「だから2階も気を抜かずいこうぜ!」


「おーッ」



僕ことエットは先頭に立ち、杖をトーチ代わりにゆっくり進んでいく。正直僕は突然来るかもしれない敵におびえていた。


そうこうしてる内に敵影が現れる。ト―チの明かりでPTはすぐ敵を見抜いた。


「コヨーテだな」


「そうね、何匹いるのかしら」


忍者は敵に飛び込み、あっさり7匹たおしてしまう。


「すごい!」


「2階だからなだけだぞ!」


そう言いながらさらに奥の方へ向かってコヨーテを退治してゆく忍者。


「レアボス来ないかなー」


盗賊アリンはボソッと囁く…。


「レアボスってなんですか?」


僕は素直に語り掛ける


「各階で時々現れるボスの事よ。2階でも結構倒すのきついからなー」


(出ないで欲しいです、そんな敵)


僕は心の中で叫び、リフレインしてゆく。


ズゥゥゥン…ズウゥウウゥン…


その時だ…何かが凄い足音を立てて迫ってくる音が迫ってきた。


「こっこれはっ……‼」

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