第36話 テルミの村
カラックの村の村長に、旧メルネス子爵の他の全ての町と村を聞き出して、メルネス子爵が住んでいた町を含めて町が二つ、村があと一つあることが分かった。
徴税官は一斉に動くそうなので、少なくともあと三人の徴税官がいる事になる。
私は、残り9ヶ所の関所は後回しにして、徴税官の取り締まりを先にすることにした。
まずは、ここから北にあるテルミの村だ。村長の話によると、そろそろ徴税官が到着する頃だろうというので、馬車を置いて急いで飛んで行くことにした。
◇◇
テルミの村は、テルミという特産物が有名な村らしい。
この辺りはゲームには登場しないので、私にとっては新鮮な感じがする。
「見えてきました」
空を飛びながら移動していると、遠くに森に囲まれた村が見えて来た。
「村の周囲にあるのが、テルミの木です」
森?じゃなくてあれが畑なのかな?
「テルミは焼くと美味いぞ?」
「そうなんですか?」
そんなに美味しいなら食べてみたい。
テルミの村に近づくと、悲鳴が聞こえて来た。どうやら遅かったらしい。
徴税官の男が子供を捕えて、馬車に詰め込んでいる最中だった。
「「「「「しくしく……ひぃいい!!!」」」」」
「これで、子供は全員ですか?」
「全員捕えました!」
「税金も納められぬとは……全く困った村ですな?」
「全くです……」
「それで、さっき逆らった者はどうしました?」
「見せしめに男は切り捨て、女は犯して置きました」
「おいおい、後始末は誰がすると思っているんですか?案内しなさい?私も興奮してしまいました。ククク……」
「は!こちらです!」
「ほう、上玉じゃないですか?どれ、私も頂くとしますか?」
「ひぃいいいいいい!もう、やめて下さい!いやあああああ!!」
「はぁ……アマンダお姉様!あの二人は切り捨てていいわ……最悪ね」
「が!」
「ぐあああ!」
クズな徴税官とクズ護衛は一撃で仕留めてもらった。ここに置いておいても邪魔になるから、「開いてもボクっス」に二人の体を収納しておいた。
問題は、殺されてしまったこの家の旦那さんと、犯されてしまった美人の奥様ね。
私は、回復魔法を使うふりをして、殺された旦那様を蘇生してあげた。
「ありがとうございますぅぅ!うわぁあああ!」
「今、旦那様には回復魔法をかけておいたわ……もうすぐ目覚めると思う」
さすがにここで女の子にすることはしないわよ?
「体を綺麗にしてあげるからこっちに来て?」
「はぃ……」
「あなた名前は?」
「エミリィです……」
私は、性女の力でエミリィの体から、余分なものを排除し……私で上書きしてあげた。
「ん……ああ♡……あ♡……んああ♡」
「どう?気分は?」
「あ♡……き……気持ちいいです……んあ♡」
多分……あの男の一方的な行為は痛みを伴うものであったはずだ。
全て忘れるまで付き合ってあげるわ♡
「あああ♡……んん♡……んい!……いい♡……うああ♡……んあああああああ!」
「エミリィ……好きよ♡」
「私も……♡好きです♡」
私は、エミリィに聖女の力で浄化魔法、修復魔法をかけてあげた。破けた衣服も元通りになっている。
これで、意図しない妊娠はしないので、安心して欲しい。
精神的な傷は、私が癒してあげるしかないけど。
「私は、新しい領主マリィよ?エミリィは歳はいくつ?」
私は小さな体でエミリィの体を優しく抱きしめてあげた。
「ん……15歳です♡」
「え?では、こちらの方は?」
「私のパパです……」
あらら、どうやら勘違いをしていたみたい。旦那様じゃなくてお父様だったのね?
「そうなのね?ねぇエミリィ?私の所に来る気はない?」
「領主様の所ですか?」
「ええ……私、エミリィが気に入ったわ♡心の傷は、私が癒してあげる♡」
「とても、嬉しいです♡……パパに相談させて下さい!」
「いいわよ?」
エミリィは、オレンジ色の髪に琥珀色の瞳で、大きな胸にサラサラした髪は胸を隠すほどの美少女だった。
美少女すぎて、徴税官やその護衛に狙われてしまったのね……。
他にいた護衛はセルフィーさんと、アマンダお姉様が対応してくれたので、掴まっていた子供たちは無事解放出来た。
私は、この村でも同じように炊き出しを行い、2年間の徴税免除の宣言を行った。
エミリィも喜んでいた。
「俺はエミリィの父のバダックといいます。俺なんかを助けて頂いて、本当にありがとうございます!」
バダックさんは、エミリィと同じオレンジ色の髪の毛をしていたけど、手入れをしていないのかボサボサだった。
バダックさんは、私の蘇生魔法の影響で少し若返ったかもしれない。まぁ命に影響はないからいいよね?
「いいのよ?税金が多すぎたのよ?今後2年は税金を無くすから頑張って下さい?」
「うう!本当にありがとう!」
バダックさんは男泣きしてしまったけど、男手一人でエミリィを育てていたみたいね?
「それで、お願いがあるんだけど……エミリィを私に下さい!絶対に幸せにするわ!」
「もちろん!貴方のような領主様なら喜んで!エミリィ……幸せになるんだぞ?」
「パパ……うん、ありがとう!」
エミリィもバダックさんも幸せそうな顔をしていた。
こうして、私は新しい嫁候補のエミリィを手に入れたのよ?
読者様へ
ここまでお読みいただきありがとうございます。
これは、百合ハーレムを目指す女の子の物語です。
続きが気になると感じて下さいましたら、
☆☆☆♡にて評価コメント、応援よろしくお願いします。
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