第33話 変わらぬ愛



 海上都市エンパニアの元領主の館の問題は解決してきた。


 あとは、私が正式訪問して、領主の交代手続きを行う必要がある。


「行こうか、セルフィー、アマンダお姉様」


「ええマリィ様」「ああ、任せるよ?」


 私達は、海洋都市エンパニアの領主の館へやってきた。


 館の門には軽鎧を着た門番が立っていて一応まだ働いているようだった。


「ご苦労さま?私は新しい領主のマリィ・エイシェルト辺境伯よ。通しなさい?」


「何だ?ここは、ガキが来るとこじゃねえぞ?帰った帰った!」


「領主命令よ?下がりなさい?下がらなければ、貴方はクビにします」


「ああん?俺は門番だ!言われたことしかやらねえんだよ?」


 なるほど、ちゃんとした門番のようね。


「ならば寝てなさい!」


「な……ぐぅ!はぁ!!」


 私は、門番をグーパンで黙らせた。


「行きましょう。制圧するわよ?」


 私は領主の館の敷地の中を、邪魔者を排除しながら進んだ。


「ここが入口のドアよ?」


「鍵は閉まっているようですね?」


「鍵は開けるためにあるのよ?」


 私は鍵開けの魔法を使って入口のドアを開けた。女神ユリィの時は窓から侵入したので、ドアから入ったのは初めてだった。


「良く出来たね?マリィ♡魔法の選択も間違っていないよ?」


 領主の館の大体の構造は、女神ユリィの時に調査済だ。


 私達は使用人を無視して、真っ先に領主の部屋に突入した。


「私は、マリィ・エイシェルト辺境伯よ!大人しくしな……さ……い?」



「キャ!」

「ワシの部屋に何用じゃ?」


 

 部屋の中では……昨日生き返らせたハーゲストと、その嫁メルティさんが、エッチの真っ最中だったのよ?


「ハーゲストは処刑されたわ!今日からは、この私!マリィ・エイシェルトがここの領主となったわ!」


 私は王印の押された命令書を見せて、元領主ハゲ(美少女)とその一家を拘束していった。


 ハーゲストの家族は4人で、ハゲ含め全て女の子だった。ハゲが若返っているので、一番年上がメルティさんだ。


「ハーゲストの家族はこれで全員かしら?」


「はい……そうです……」


 メルティさんはエッチしていたので、裸のまま拘束している。もちろん美少女に生まれ変わったハゲも裸のまま拘束している。


「それでは、端から名前と年齢を教えて?はい、貴方は?」


「アミティア……8歳」


「えっとアミティアちゃんね?」


 アミティアちゃんはメルティさんと同じピンク色の髪をしていて、ショートカットなのが可愛い女の子だった。


「キリは、キリシアだよ?えっとぉ……6さいです」


「うん可愛いね?キリシアちゃん」


 キリシアちゃんは、同じピンクの髪だけど……ずっと呪いで寝ていたのか胸のあたりまで伸びた髪の毛はとても綺麗に揃えてあった。


「はい次は?奥様?」


「ええ……私は妻のメルティと申します。28歳です……この子たちの母です」


「メルティさん?若いですねぇ?」


 えっと……私の魔法が漏れたかな?メルティさん18歳くらいにしか見えないんだけど?


「はい!最後に貴方は?貴方もハーゲストの娘さん?」


「ワシは……ハーゲ……コじゃ」


 ハーゲストは、美少女になってもワシとか言ってるし、ちょっと可愛い。


「え?ハゲ子?分かったわ。貴方はハゲ子ね?可愛いよ?ハゲ子」


 本当にハゲ子は、中身は別として外見だけは可愛かった。流石私の魔法ね……。


「さて、元領主の娘は私が貰うことになっているのよ?ハーゲストのは、私の養子になって貰います!」


 聞いていた4人は、びっくりした顔をしているわね?普通なら奴隷落ちなんだけど……そんなこと私ならしないよ?


「いいかしら?ハゲ子ちゃんにキリシアちゃん。アミティアちゃん?」


「コクコク」「うん」「ワシもか?」


「貴方たちは今日から、ハゲ子・エイシェルト。キリシア・エイシェルト。アミティア・エイシェルトとなります。いいかしら?」


 名前ハゲ子でいいの?別に分かりやすくていいんだけどね?


「あの……私は?」


 メルティさんは不安そうな顔で聞いて来た。

 ハーゲストの嫁のメルティさんの処遇ねぇ……綺麗な人だし優しいのよね。


「メルティは、私の妾になりなさい?」


「ええ?妾ですか?」


 メルティさんは美人だから、私が貰ってもいいよね?


「ええ……そうよ?お嫌かしら?それとも……ハゲ子ちゃんがいい?」


 メルティさんは、さっきまでハゲ子ちゃんとお楽しみ中だったみたいなのよね。


「ええ……妾は、すみません勘弁をお願いします……私は娘と……」


「だったらそうね……キリシアちゃんとアミティアちゃんを妾にしてあげるから、メルティも私の娘になりなさい?いい?メルティ・エイシェルトとなるのよ?」


 メルティさんは、夫が女の子になってもハゲ子を選んだ。


 死んでいたハーゲストを目の前で女の子にしたのだから、姿が変わっても疑う余地は無いし、生きてさえいれば女の子だろうが構わないと思うのは当然なのかな?


「分かりました……お母さま?」


 うーん、年上の子供って違和感あるよね?


「いいよ?それで、メルティには私が不在の間、ここの代官を務めてもらうわ?」


「え?……いいのですか?」


「あと、私は女の子同士の結婚は、許可するわ」


 私が王都の学園に通うとなると、ここの代官を任せる人が必要になるけど、メルティさんなら任せることが出来る。ハゲ子もいるし?


 メルティとハゲ子が結婚しても、私は歓迎するよ?


 こうして、私には娘が四人増えて、そのうちの二人は私の妾となったのよ?








読者様へ


ここまでお読みいただきありがとうございます。

これは、百合ハーレムを目指す女の子の物語です。


続きが気になると感じて下さいましたら、

☆☆☆♡にて評価コメント、応援よろしくお願いします。

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