閑話:【本能寺の変】陰謀論
第62話
みなさんは【陰謀論】を知っていますか? それは【アポロ11号月面着陸捏造説】が一番有名かもしれませんね。その内容は月面に刺した星条旗が揺れて見える事や宇宙服の足裏と足跡の模様が一致しない事、影の向きや長さに疑義が提起されている等があります。ここでは、それらの【陰謀論】への反論は挙げませんが興味がある方は調べてみてください。面白いですよ。
さて……世の中には他にも無数の陰謀論が存在しています。特に歴史的事件には、それらが
本日伺うのは、そんな【陰謀論】。それは私達の【退屈】を埋める、どんな【面妖】な物語なのでしょうか。
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「何なの……この状況」
今ですね……半身人間、半身蛇の生物と【九死に一生を得る】ことが出来た女性が、
どうやら、
一度、頭の整理が必要でしょうか。まずは、彼女達の来襲から思い返すとしましょう。そして、皆さんも……この訳の分からない【話題】をお楽しみください。いえいえ、別に被害者を増やそうとかは思ってないですよ。はい……本当ですってば。
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安っぽいインターホンの音が鳴るまで、室内の二名は頭部をデスクに預けたまま何ら身動きを見せなかった。それはまるで、変温動物が体温の上昇を待つかのようにも見える。しかし、体が暖まったからといって……彼らが動かないのは間違いない。もし彼らが変温動物であったのならば、餌を狩りにでも行くのであろう。だが……両名にとっての餌とは【謎】を含んだ【物語】なのである。よって彼らは、まるで食虫植物のように……ひたすら、それの到来を待っているのであった。
そして……不意にインターホンが鳴った。両者はカエルのようにデスクから跳ね上がる。
「えっと……近々に誰か来てくれる予定とかありましたっけ」
幼女はドアへ向かいながら、同様にドアへと向かう男性に問いかけた。
「いや、来るとしても……まだまだ先になると思うんだけどなぁ」
そう受け答えた男性は
幼女は
「じゃあ……来たのは誰なんでしょう。新聞勧誘だったりとかですかね」
「さあ……町会費の回収かもしれないね」
両者とも来客に心当たりがないのであろう。乏しい想像力で適当な発言をしている。だが、どちらも不正解であった。何せ、この世界には新聞もなければ町会もないのだ。そもそも自治会的な組織は必要とされない世界。だが……大学サークルのような、趣味の同好集団は密かに存在しているのだ。そして、今回の来訪者こそが……まさにそれであった。
「はいはい、どちら様ですかー?」
おゆきさんが小さな手のひらでドアノブを捻ると……ドアは音を立てて開く。その隙間にに突撃してきた者こそが……デルピュネー・ダリアと瀬戸弥生であった。二人共、顔が紅潮している。どうやら興奮気味のようだ。あまり近づかないほうが良いのであろうが……あちらから近づいてきたのだから、手の打ちようがない。おゆきさんは少しだけ後ずさりをしたが、効果はなかった。小紫も逃げようか迷ったのだが……その迷いが致命的な遅れを生じた。その結果……二人は敢えなく彼女達に部屋のソファーへと運ばれていく。
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