出会い

2話 出会い1

春の気分のいい青空の下。1人の少年が両腕に木の板をつけ立っている。周りは草原、所々に草ではなく大きな岩が、様々な色を見せる花の集団がある。少年の目の前には少年と同じぐらいの背の白いドレスを着た金髪の少女が、その奥にカキ氷にイチゴシロップがかかっているように雪を残した灰色か、濃い群青色の山地が広がっている。少年の後ろには農民の街がある。少年の横には赤の屋根と白の壁の領主様の城が堂々と立っている。

少年の足元には三メートルぐらいの落差のある崖が、その下に草原の坂がある。

少年は足元を見る。

「たけー」

少年は口を漏らす。山地を見ながら後ろへ下がる、石に転びそうになりきちんと後ろを向いて歩く。崖から二十メートル離れてたところで少年は足を止める。少年は再び崖の方へ向く。忍者走りのように姿勢を下げる、両腕を横に広げ、パタパタさせる。片足を思いっきり後ろへ下げる。

「フー行くか」

少年は後ろにあった足を思いっきり前へやる、体が起きるのを我慢して、両腕をパタパタさせて。草木が避けていく、服が、髪が風になみく。崖まで来た、少年は片足でたかく飛ぶ、腕を動かしながら。


「え、」少年は落ちる。落ちている時に前にいた少女と目があった気がした。

少年は地球と濃厚なキスをする。地球に嫌われたらしく跳ね返された。そして、そのまま坂を転がり落ちる。手で止めようにも腕に木の板がありできない。少しずつ坂が緩まって、勢いが落ちてゆく。少年は再び目の前の少女を見る。目に何か入ったらしく、少年は急いで目を閉じた。

(ビチ、ビリビリ、)

少年は何かに服を掴まれた感覚を覚えた。少年は止まった。顔を上げると、目の前に金髪の真っ白な白桃のような肌のした美少女がいた。

「ねえ、大丈夫?」

彼女は不思議そうで心配そうな顔で少年に言った。

「うん、死んでないよ」

「そ、よかった。手かそうか?」

少女は少年に手を出した。

「ありがと」

少年は少女の手にかける。少年は気付く彼女の綺麗で細い指を、

「君は誰だ? 街の人じゃないな」

「そうだよ、私はエミリー、グッツ あの丘の上にある家から抜け出したの。」

少女は丘の上にある城に指を刺す。

「きゃ!」

少女は足を踏み外した。彼女は少しぬかるんだとかに転んだ。

「大丈夫?」少年は手を伸ばす。

『うん、大丈夫。」少女は手をとり起き上がる。

「あーあ、服汚れっちゃた。うちに来て、服を着替えよ?」

「うん!」

少女は手を引いて走り出す。少年は手を引かれて走り出す。青空の下、草原の上を。

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