最終日
「いい加減準備しないとなー。」
鞄から学校に持っていくリストを取り出す。
長い夏休みも今日で終わる。久しぶりの学校は少し楽しみな気もする。
「今日のご飯なに?何か手伝おうか?」
「久しぶりに唐揚げにする。じゃあ真海はキャベツの千切りお願い。あとそこから片栗粉取ってくれる?」
「片栗粉…あった。はい。」
「真海、明日から学校だよね。準備は終わったの?」
「うん。さっき終わったよー。朝起きれるか心配。」
「えー?今日も昼まで寝てたから夜寝れないんじゃないの?」
「大丈夫だよー。わたし寝太子だもん。」
「ねたこ?何それ?」
「寝太郎の女子バージョン。」
台所中に唐揚げのいい匂いがする。400グラムあった唐揚げはほとんど二人で食べてしまった。
「さすがに食べすぎたー。お母さんも結構食べてたね。」
「そうね。揚げたって美味しくてつい食べちゃうよね。」
冷蔵庫から牛乳を出してコップ一杯に注ぐ。腰に手を当てて一気に飲み干す。
「その飲み方ほんとお父さんそっくり。」
「そんなに似てる?こうやって飲むと美味さが増すんだよねー。お母さんもやってみてよ。」
「お母さんはいいわよぉ。さ、片付けるかな。」
腕まくりをして次々と皿を洗っていく。真海は一枚ずつ皿を拭き食器棚に片付ける。
「真海、先お風呂入ってきて。」
「はーい。」
風呂も入ったしあとは寝るだけ。目覚ましをセットして携帯を充電して布団に入る。
久しぶりに枕の下に家族写真を入れた。二人が夢に現れることを期待しながら、真海は眠りについた。
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