第10話 モテモテの中学時代

 やあ、みんな! 俺っちだぞ。

 

 今回から、俺っちの中学時代の話に突入するから、よろしくな。


 じゃあ、まずは入学当初の話でもするか。


 俺っちの中学は、3つの小学校の卒業生が入学する関係で、一学年が10クラスもあるマンモス学校だったんだよな。


 その中で俺っちのクラスは、俺っちの出身校以外の2つの学校の番長だった奴がいてさ。

 この2人がお互いのことを嫌っていたもんだから、いつも教室がピリピリしてて、ほんと居心地が悪かったんだよな。


 えっ、俺っちは番長じゃなかったのかって? 


 生憎、俺っちは平和主義だったから。ケンカなんてしたことないのさ。


 でも、俺っちは運動神経がよかったから、ケンカしてたら、多分そんじょそこらの奴には負けてないと思う。

 もしかしたら、番長だった奴にも勝てたかもな。ぎゃははっ!


 で、そんな平和主義の俺っちは、イケメンで頭が良く、なおかつ運動神経も抜群だったから、当然女子にモテモテだったわけさ。


 そんな状況なもんだから、男子たちが嫉妬してさ。

 俺っちのことを無視し始めたんだよな。


 それに危機感を覚えた俺っちは、小学校時代に番長だった2人に助けを求めたんだけど、この2人がとても冷たい奴でさ。


『そんなの、自分一人の力でなんとかしろよ』とか言うわけよ。


 それができないから頼んでるのに、ひどいと思わないか?


 それで、俺っちはどうしたと思う?


 勘がいい奴はもうわかってると思うが、俺っちはずっと女子とばかり話してたんだよな。


 まあ、それ自体は別によかったんだけど、特定の彼女を作れなかったのは辛かったな。


 だって、そんなことしたら、他の女子たちが嫉妬して、俺っちと話してくれなくなるからな。


 そんなわけで、俺っちの中学時代は、ほぼ女子としか話してないんだ。


 まあ、今考えてみると、俺っちみたいな奴は特殊だったんだろうな。ぎゃははっ!


 とういうことで、今日はこのくらいにしとくぜ。


 じゃあ、みんな。あばよ! 

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