第14話 魅トレーティング

中学3年生4月


桜の花びらが舞い散る季節。


魔人の3人と1匹は、いつものように秘密基地へ集合していた。

先に到着をしていのは、小学4年生のモモとスノーだった。

そこに、零時と美羽が合流した。


あー、やっときた~♪

モモが椅子に座りながら足をバタバタさせて待っていた。


零時は後ろで手を組みホワイトボードに何かを書き出した。

《魔力とは何だ?》

それでは、今日は魔界誕生について、話すぞ。そうする事でこれが分かる!


魔界誕生は約5000年前、とある1本の樹木から始まった!


その昔、魔界が誕生する前も人々が争っていた。つまり、戦争をしていたのだ。

そして、捕虜にされた者は弄ばれ、奴隷として扱われ、労働をさせられた。子供も老人も関係なく、人以下として扱われた。


そんな中、樹に捕虜を縛り付け燃やしたり、槍で突いたりする刑が横行した。

そうして樹木とその下にある土には大量の人間の血が流れ込んだ。


その1本が変異し、魔素を吐き出し、空気中にばらまくようになった。

それが別の木々にも伝染し、多くの木々や花々が魔素を吐き出すようになったのだ。


やがて、星中が魔素で覆われ、人々や動物は死に絶えていった。

しかし、人々や動物の中に変異する物達がいた。

その者達こそ、魔人と魔物の先祖である。


つまり、魔力とは!


でさ~、モモちゃんはさ、どうやってレベルが上がったの?アタシ、全然、力が上がらなくて~!


ん~とね~、公園とか保育園でアリンコをずっと潰してた!

あと蜂もとってスノーと一緒に食べたよ♪


ウェッ!そんな事、してたの?笑


うん♡


おい!聞け!


あ、ゴメーン♡


その時、スノーが牙を剥き出しにして唸りだした。


ヴゥ~!

・・・誰だ?・・・


秘密基地の入り口側でクスッと小さな笑い声が聞こえた!


スノーが飛び出し、噛み付いた!


噛み付かれたのは零時の同級生の男子2人だった。

噛み付かれた男子は首から血が噴き出して、その場に倒れたが、一人は狭い通路まで、逃げていき、慌てていたのか、

うわっ、うわっ、と声をあげながら、挟まっていた。

それをモモが、追いかけた。

背中から蜂のような羽が生え、ブイーンと羽音をたてて近づくと


モモの指から長い針が出てきた。


挟まっている男子の首に針を刺すと男子は顔面蒼白になり、泡を吹いて動かなくなった。


じゃじゃーん♪毒針~♡


モモちゃん、そんな事が出来るんだ(苦笑)


へへ~♡指が蜂さんみたいになるの♡可愛い~い?


慌てたのは零時だけだった。


バカもの!お前ら、早く、その二人を基地の中へ。


瀕死の二人は基地の中へ運ばれると零時が指を切って血を飲ませた。


30分後、ドクン!と音が鳴り二人が目覚め目が赤く光った。


大丈夫か?


赤、城?


そうだ。


あー、そうだ!お前、天海と隠れてやってる!って聞いたからさ~、俺達、後をこっそり、つけてきて、それで急に犬に

あれ?狼だっけ?


ワンッ!


う、うわっ!こ、こいつだよ!


ね~、誰?この人達。


俺と同じクラスの兵頭章典と深山慎吾。


すまんが、お前らは、生き返る為に魔族にした。

俺は魔王コール。血を分け与えた故、血の記憶で、分かるな?これからは仲間だ。よろしく頼む。


二人がムクッと起き出して頭をかきながら、頷いた。


モモが二人に近づき頭を叩いた。

よろしくな!ひ弱!


モモとスノーはレベルが上がった!


モモはLv45


スノーはLv47


になった。


成果


兵頭章典(15)男 Lv1


深山慎吾(15)男 Lv1


が仲間に加わった。


結果オーライだな。


お姉ちゃんも蜂、食べたら?


嫌だよー。そんなの~。


ワンッ(美味いぞ♪)





















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る