第13話 ファースト奇好
ゴブリンとの戦闘後の週末(日曜日)
美羽は零時の家に来ていて零時の部屋で過ごしていた。
そこには妹の桃とスノーも一緒にいた。
そこで、美羽には桃とスノーに零時の力が宿っている事を説明した。
えー!じゃ、桃ちゃんって、本当の妹じゃ!
桃の目が赤く光り、桃は妖しげな笑みを浮かべた。
しっー!
母の百合に聞こえないように零時は美羽の口に手を当てた。
ここだと、色々が話しにくいな。
そこで零時は美羽の提案により、秘密基地を作る事を思いついた。
場所は零時の家の近くの学校とは反対側に行く道沿いにある高架橋下。
そこは、工場と高架橋に挟まれている狭い道の奥にあった。人が1人だけ通れるような狭い道を抜けると、中間に広くなっている場所がある。
その広い場所に美羽に教わった通りに秘密基地を作った。
ダンボールの内側を木の枝で固定した物をいつくか作り、最後に組み合わせて壁と天井を作った。それを最後にブルーシートで覆い補強した。
それから、床には100均で購入した木の板を敷いて、そこに廃棄してあった椅子とテーブルを拝借して置いた。
それを1ヶ月間かけて地道に作りあげた。
そして、いよいよ全員をそこへ集めた。
スゴッ!これ、零時一人で作ったの?
あぁ。まだまだ未完成だが、とりあえずは、こんなもんだろ?
・・・さすが!魔王様!・・・
お兄ちゃん、椅子、ボロ。
それは、我慢してくれ。ゴミになっていた奴だからさ。
それから更に1ヶ月をかけて美羽と桃の主観が入り、それぞれの装飾が成された。
ダンボールの中が可愛いに!
まぁ、ヨイ♪では、ここを拠点として、今後はこっちの世界で仲間集めをしようと思う。
って事で、今ここにいる仲間を、このホワイトボードに簡単にまとめるぞ!
椅子を壁側に向かせ、ホワイトボードを飾るとそこにマジックで書きながら話し出した。
美羽と桃はお菓子を食べながら、スノーにもあげて聞いていた。
まずは、俺について。
零時=魔王コール Lv45
スノー(魔犬) Lv30
桃(半魔人)Lv23
美羽(人間)
はい!アタシだけ、仲間外れに感じるんですけど~!レベルとかもないし、なんか、ちょっとムカつく。
そうか。なら命約を結ぶか?
良いの!?
かまわんが、死に直面していない者が命約の儀を受けると死に値するくらいの苦しみと痛みを伴う事になるぞ?
魔素を取り込むのだからな。
一応、サポートはしてやるが、どうする?
美羽は少し考えた。
良いよ!やる!だってアタシ、彼女だもん。
そして、零時が美羽の頭を摑むと唇を重ねた。
ンッムーゥ。・・・零時、くん♡・・・
零時が美羽の身体の中に少しづつ魔力を注いでいった。
そして2分後、美羽は喉を両手で抑え苦しみだした。
ゲホッ、ゴホッ!ウッ、ウッ、
ゆっくりだ、ゆっくりと苦しみを身体へなじませるようにイメージをして、思考と心を停止しろ。
零時が美羽の頭に手を置き、魔力を美羽の身体へ留ませるオーラを作った。
うっ~、ガハッ!ウエッ!
・・・零時くん・・・
美羽が何度も吐血し気絶した。
そして、10分後、美羽は起き出し目が赤く光った。
ハァ、ハァ、ハァ。
し、死ぬかと思ったよ~。
やった~♪お姉ちゃん、おめでとう~♪
うむ。これで今から美羽も魔人の仲間入りだ。
魔力のコントロールは教えてやるから、少しづつやると良い!
美羽(半魔人) レベル1
が誕生した。
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