第2話 中国において、金属製の武器を最初に作ったのは誰か?

原始的な武器としては、木をそのまま削り出した棍棒、あるいは石を使った石器などをあげることができるでしょう。

ただ、本格的な武器は、やはり、金属製の武器が作られるようになった時に登場したと言えます。

中国において、金属製の武器を最初に作ったのは誰か? については、神話があります。

黄帝の配下だった蚩尤(しゆう)とされています。

蚩尤は、炎帝神農氏の子孫とされ、獣身で銅の頭に鉄の額、四目六臂で人の身体に牛の頭と鳥の蹄と言った奇怪な姿だったと言います。

軍事の才能があり、様々な武器を生み出したとされています。

蚩尤が作った武器は、青銅器の武器の代表である剣、戈、矛、戟のほか、鎧甲、弩などとされています。

蚩尤はこれらの武器を使って、反乱を起こし、21の諸侯を滅ぼし、皇帝の座を狙って、黄帝と最終決戦に挑むことになります。

「涿鹿の戦い」と呼ばれる伝説上の戦いです。

蚩尤は武器を有効に使ったため、黄帝側は苦戦しますが、最後は神々の力を借りて、黄帝が勝利することになります。

敗れた蚩尤は、処刑されてしまいます。

しかし、蚩尤の武勇と様々な武器を発明したことが後世に評価されて、軍神としてあがめられることになったということです。

もちろん、この話は神話に過ぎませんが、神話の時代にすでに、剣、戈、矛、戟、鎧甲、弩などの武器が登場していることから、かなり早い時期から、こうした武器が使われていたと考えられるわけです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る