三十三話 頑張る妃殿下の側で アリエス視点
私はアリエスと申します。皇太子妃殿下であるラルフシーヌ様の侍女です。
私は離宮に住み込んで妃殿下の身の回りのお世話、特に御髪やお肌、お爪のお手入れをし、お化粧をして差し上げるのがお仕事です。ですから皆が妃殿下のお美しさを褒め称えるのを聞く度に嬉しくなるのです。幾分かは私の手柄だと思うので。
何しろ、妃殿下はご自分のご容姿には無頓着なのです。何しろお忍びで平気で馬に乗って出歩かれるのです。他にもどこへやら抜け出して行かれる事もあり、うっかり肌を日焼けしてくる事もあります。爪に傷を付ける事などしょちゅうです。困ります。その度に私が一生懸命お化粧でごまかして差し上げなければなりません。
私が文句を言うと妃殿下は「ごめんね」と頭を撫でて下さいます。妃殿下とは二つしか年が違わないのですが、妃殿下はずいぶん前にご結婚されているからか、私の何倍も大人っぽいのです。・・・いえ、私が子供っぽいのかもしれません。私は背が低いですし、髪の毛はフワフワですし、他の侍女からも子ども扱いされています。おまけに私は子爵家出身で、本来は下級侍女相当の身分なのに妃殿下の持ち込みなので上級侍女扱いされていますから、侍女仲間からも軽い扱いなのです。悲しい。
ですがまぁ、侍女としても初心者ですから仕方がありません。子供っぽいからか意地悪される事も無く、色々教えてもらえますし。お化粧のやり方も他の侍女たちに色々聞いて研究しているのです。妃殿下の使われるお化粧品は最高級品で、私が使った事も無い物も多かったのです。貝殻を砕いて作ったおしろいや、宝石を溶かして作ったというアイシャドーだとか、見た事も無い色の口紅なんて使い方を教わらないと怖くて触れません。妃殿下は元々がお美しいのでベタベタにお化粧するのではなく、なるべくさりげないお化粧の方がお似合いです。あ、日焼けを隠す時は別ですよ?おしろいを使ってべったり塗り隠しますとも。
妃殿下はドレスのお好みも変わっていて、ひらひらしていたり飾りの多いドレスはあまりお好きではありません。高級なドレスと言えばレースやらリボンやらをこれでもかと盛り立てるのが普通なのですが、妃殿下がお好みなのはあまり飾りは多く無い、身体にフィットしたドレスです。レースですとかリボンだとかも使う場合は肩口や襟縁に使用し、ひらひらさせません。スカートも流行りの腰の部分で大きく張り出させる形式のものは好まず、身体のラインに沿って自然に落ちるものを好んで着ておられます。最初はこんな流行りから外れたドレスで大丈夫なのか?と心配になったのですが、何しろ妃殿下はお美しく、スタイルも良いので、そういう大げさで無いドレスがよく似合いました。そのため、段々周囲の夫人もそういうドレスを着るようになって、妃殿下の格好はそのうち目立たなくなりました。
妃殿下は派手な色がお好きで、しかも強い色を組み合わせたものがお好きです。鮮明な赤、黄色、黒などの原色系や目に鮮やかな黄緑、桃色なども好きで、臙脂や深緑といった豪奢な色もお好みですね。そしてそれに銀や金で豪華な刺繍を入れさせることで高級感を出したドレスをいつもご着用なさいました。特に重要な社交の時には青系統のドレスを纏います。青は皇帝陛下、ひいては皇族の象徴色でしたが、妃殿下の銀色の御髪に良く似合ってもいました。コルセットはあまり強く締め付けないで欲しいと仰っていましたが、妃殿下はスタイルが良いのでそれほど締め付けは最初から必要ではありません。
ドレスの素材は皇太子妃殿下なればもう絹一択なのですが、実は妃殿下は絹がそれほどお好きでは無く、下着には亜麻を好まれます。肌に触れるところは亜麻か麻が良いとおっしゃっていましたね。慣れた感触だからと。妃殿下は田舎でお育ちになったのでそのせいでしょう。冬は好んで毛織物の下着を着用されます。毛皮もお好きで、冬に着用されるコートやマフラーや帽子は必ず毛皮です。わざわざ毛皮の素材をなんとかキツネの毛皮と指定して注文していました。どうも拘りがあるようでしたね。
宝飾品はそもそもあまりお好みでなく「出来るだけジャラジャラしないものを」と仰っています。イヤリングは付けますがピアスは嫌っておられて穴も開けていませんでした。宝石については意外にお詳しく、カリエンテ侯爵領の隣国であるフォルエバーから輸入された翡翠を特にお好みになってよく身に付けています。他には派手な色がお好きなのでシルバーよりはゴールド派で、サファイヤやエメラルドよりルビーをお好みでしたが、特に高価なものを欲しがるような事はありません。ただ、見る目は持ちなので、選んだものが高価な場合は良くあります。その場合は予算オーバーだと判断すれば未練無く購入を中止してしまいます。妃殿下には無制限に近いご予算がありますが、宝石は時に一つで城二つ分の価格なんてものがありますからね。
香水はあまりお好きでは無く、特にムスクなどの動物系の香料は「獣臭い」と仰って徹底的に好まず、花の香りも「甘ったるい」とあまりお好みになりません。香木や果実の香りのする香水をほんの少し身に付ける事が多く、森の香りが好きだと仰って、その様な雰囲気の香水を調合出来無いか試させていた事もあります。
妃殿下は毎日最低二回はドレスをお替えになります。社交の度に新しい衣装にお着換えになるのです。社交の回数が多い時にはこれが三回四回の時もあります。儀式の時は着るのが物凄く大変な儀式正装に着替える事もあります。儀式正装の時は身を清めるためにお風呂にも入ります。本当に大変なのです。何しろ妃殿下のドレスですから着るのだって直ぐには着れません。着付けに最低三十分。夜会用の凝った衣装だと一時間も掛かる事さえあります。それに加えて髪のセットお化粧、宝飾品の装備を含めると数時間掛かる事も珍しくありません。
妃殿下は基本的に社交用のドレスは一回着たら二度と着ません。余程気に入ったドレスは離宮で気心の知れたご婦人とお会いになる時に着回すことがありますが、その時も少しリメイクして変化を付けなければなりません。妃殿下が気に入ったデザインでもデザイナーが必ず少し変化を付けて次のドレスを仕立てます。妃殿下が同じドレスを何回も着た事が周囲に知られると「妃殿下はケチ」とか「皇族は予算が足りない」とか「妃殿下は冷遇されている」とか言われてしまうのです。
毎日数着のドレスがお古で出るのですが、これらのドレスはまず、離宮に招くような親しいご婦人に下賜されます。これは非常に名誉な事で、下賜された妃殿下のドレスを纏って妃殿下と同じ社交に出る事は「妃殿下のご友人、非常に近い人」という証明になりますからお古のドレスを着ているだけで社交界で大きい顔が出来るのです。妃殿下の場合、ほとんどが五人もいるお姉さまに下賜しています。特に末の姉君であるラフチュ伯爵夫人は毎日のように大量に持って帰られますね。着ているドレスはほとんど妃殿下のお古なんじゃ無いでしょうか。この姉妹は背格好が似ているので、お二人で似たドレスを着ていらっしゃると姉妹である事が一目で分かります。
それ以外は離宮の侍女達、つまり私達ですね、に忠誠への感謝として下賜される事もあります。私も頂くのですが、体格が違い過ぎるので仕立て直さないと着られません。ですが私もたまには社交に出ますし、大きな社交の場合は妃殿下に伴って社交に行く場面がありますから、ドレスを頂けるのは本当に助かりました。何しろ高くて実家ではそうは買ってくれませんからね。ただ、妃殿下のドレスは派手なので、地味で小さい私には少し恥ずかしいのですが。
妃殿下は本当に社交塗れで、酷い日には朝から夜半過ぎまで社交が立て込むこともあります。そういう時でも妃殿下は文句一つ不満一つ漏らさず微笑みを絶やさずに社交へ向かいます。私にはとても真似出来そうもありません。ただ、そういう日はお疲れのあまり寝る前にお風呂にお入れすると湯船で寝てしまうことがあります。こういう時は往生します。妃殿下は一度寝てしまうと朝まで起きないからです。必死に「寝ないでくださいませ!」とお声をお掛けして、時にはマッサージは省略して夜着を着せてベッドに向かって頂きます。完全に落ちてしまうとこれは私一人ではどうしようもありませんから、侍女仲間を呼び入れて総出で夜着をお着せしてベッドに運び込みます。そういう時、皇太子殿下はベッドの前で妃殿下を軽々と受け取って愛おしそうにキスをするとそっとベッドに横たえて下さいます。
妃殿下と皇太子殿下の中は非常に良好で、特に皇太子殿下は妃殿下のお願いはまずほとんど断りません。どんな事でもです。小さい事では「兎の肉が食べたいわ」と朝に妃殿下が仰れば殿下が手配して夜には兎の肉が出ます。大きい事では妃殿下がお忍びで帝宮を駆け回るために護衛が必要だと言えば、騎士団から交代で妃殿下のお忍びを護衛する騎士が手配されました。とにかく妃殿下を大事にしていらして、私にも「ラルフシーヌに我慢をさせないように。怒らせないように」と常に仰っていました。
妃殿下も皇太子殿下を大事にしていらして、殿下が離宮で仕事をしていると「家ではゆっくりしなさい」と怒って仕事を取り上げてしまいます。皇太子殿下は日常的に騎士の訓練をしていますから、たまに切り傷や打ち身を作られるのですが、その様な時は必ず妃殿下自らが薬を塗り、包帯をします。そのような事は侍女がやると言ってもお断りになり、自らやるのです。その様子は仲睦まじく微笑ましく好ましいです。ただ、これには単なる親愛の行動以上の意味もありました。
実は妃殿下は侍女が皇太子殿下に触れるのがお好きでは無いのです。皇太子殿下の身の回りのお世話は基本的には侍従が行うのですが。寝室で妃殿下とおられる時のお世話は侍女が致します。皇太子殿下が起床されて、ベッドを出られたら上掛けを羽織らせ、洗顔して、御髪を簡単に整えるのは侍女の仕事なのですが、どうやらそれが気に入らないようなのです。妃殿下自ら上掛けを着せかけ、顔を洗う盥は妃殿下が受け取って殿下がご自分で洗い、髪を整えるのも甲斐甲斐しく妃殿下がなさいます。
これは大分後で妃殿下から伺ったのですが、この頃妃殿下は不妊に悩んでおられたそうです。それは私も知っています。妃殿下のために色んなマッサージや香料を試した事がありますし、私も毎日全能神に妃殿下にお子が出来る事をお祈りしていましたから。その関係で、周囲から皇太子殿下に愛妾を娶らせる事を勧められていたそうで、妃殿下はそれが物凄く嫌だったそうです。貴族婦人にも愛妾に拒否反応を示される方はたまにいらっしゃいます。妃殿下と皇太子殿下ほど仲睦まじければ無理も無い事でしょう。で、その関係から年若い侍女が皇太子殿下の側にいると、浮気されそうで嫌だったのだそうです。これは社交で夜会に出た時も同じで、それを知っている殿下は配慮されて既婚の夫人以外と社交の場でもお話しないようにしていたとか。
・・・実はそのご心配は故の無い事ではありません。ここだけの話ですが私もご愛妾の候補でしたから。
というのは、妃殿下と皇太子殿下に立太子以来一年間子が出来なかった段階で、皇太子殿下の後継者がいない事について貴族の間では不安の声が湧き上がっていたそうです。そのため、皇太子殿下へご愛妾を娶せる事について本気で検討されたらしく、私はある時実家に呼び出され、妃殿下のご実家であり我が家の本家であるカリエンテ侯爵家から「皇太子殿下の愛妾になるように」と指示があったと伝えられました。私は驚きましたが、どうもカリエンテ侯爵家では最初からその意図があって私を侍女に付けたのだという事でした。
妃殿下にとって愛妾は自分の味方でなければなりません。そのため、ご愛妾は一族から妃殿下自ら紹介するのが普通なのだそうです。私は妃殿下にとって実家の分家のしかもかなり格下の子爵家の娘ですから、完全に自分の下です。しかも侍女として仕えさせてもいます。愛妾になって調子に乗ってしまってもプチっと潰せる存在です。ですから自分の夫に愛妾として娶せるにはちょうどいい存在だという事なのでした。これが他家の身分高い令嬢がご愛妾になった場合、皇太子殿下の御寵愛の度合いによっては妃殿下にとってのライバルになってしまう事も考えられますから、妃殿下のカリエンテ侯爵家としては好ましくありません。ですから出来れば一族の、しかも下位の娘をご愛妾に押し込みたいのだそうです。
私はそれを聞いて畏れ慄きました。いえ、皇太子殿下は素敵な方です。皇子様に相応しい美男子ですし、ちょっと憧れていましたよ。ご愛妾になって御寵愛を受けられたら素敵だなぁ、と考えない事もありませんでしたよ。・・・ですがそれ以上に私には妃殿下が恐ろしかったです。妃殿下は怖いですよ。ご機嫌を損ねた高位貴族婦人を赤く光る眼で睨みつけた時の恐ろしさと言ったら、夢に出ましたからね。横で見ていただけなのに。
見るからに仲睦まじく、殿下の子を産むために日々頑張っている妃殿下に向かって「私が皇太子殿下の愛妾になります」だなんて・・・、無理です。言えません。殺されかねません。妃殿下は大熊を狩り、御前試合で何人もの騎士に勝った方ですよ。私なんて片手で捻り殺されます。冗談ではありません。私は実家に曖昧に言葉を濁して離宮に逃げ戻りました。勿論誰にも言いませんでしたよ。ただ、上級侍女や下級侍女の一部にはやはり実家から指令が飛んだらしく、少しあからさまに皇太子殿下を誘惑しようと試みた者もいましたね。ですが皇太子殿下はそういう者はエーレウラに言ってさりげなく自分の近辺から離させました。御懸命な判断です。妃殿下に知れたら何が起こるか分かりません。
殿下と妃殿下の夜の生活は不寝番によって記録されます。皇子がお生まれになった時に疑念を持たせないためで、これは公的記録として公文書館に保管されます。重要なお役目ですが、お役目としては少々大変です。特に私のような未婚の侍女にとっては。ですから基本的には既婚の年嵩の侍女が担当致しますが、私も上級侍女として経験しないではいられない仕事ですので、頑張って耐えました。ただ、このお役目は護衛やご用聞きの意味合いもありますので、重要な仕事なのです。居眠りでもしたら大変な事になります。厳しい罰を覚悟しなければなりません。
この不寝番を真面目にやったおかげで妃殿下の朝の抜け出しに気が付けた訳です。ですが皇太子殿下のたってのお願いで、この事は見ないふりする事に致しました。皇太子殿下は妃殿下を本当に溺愛しておられ、妃殿下の希望は最大限に聞こうとなさいます。こんな愛し合うお二人に割り込む事など出来よう筈がございません。私は何度かあった実家からの「愛妾になれ」という命令を黙殺いたしました。
妃殿下は日々社交を頑張り、それでいて少しの間をお忍びで遊び歩く事でストレスを発散させる物凄くエネルギッシュな方でしたが、繊細な所もございます。とにかくご自分にお子が出来ない事に関しては激しく落ち込まれていまして、月の物が遅れると期待してソワソワし、来てしまうとがっかりと落ち込まれていました。この事について皇太子殿下に愚痴をこぼされる時にはあの気の強い妃殿下が何度か涙を見せられた程です。皇太子殿下も物凄く気にしておられて、食べ物や星の巡りなどを気に掛け、ご自分でも最大限の努力をなさっていました。私達には「ラルフシーヌに重圧が掛かるような事は言わないように」ときつくおっしゃられ、社交の場で愛妾の打診をしてきた者を、公衆の面前にも関わらず叱責なさったそうです。
妃殿下は皇太子殿下がそう言う風に気を使っている事を知っていまして「どうしても殿下の子を産みたいのだ」と逆に自分に重圧を掛けていました。妃殿下は責任感が強い上に自信家でもありますから、何でも自分で何とかしようとなさいます。ですからこの問題のように自分ではどうにも出来ない問題に直面すると困ってしまうのでしょう。この件に関しては侍女達にはどうにも出来ませんでした。精々お祈りするかお慰めするしかありません。
しかし、妃殿下の努力が報われる日が遂にやって来ました。
妃殿下は一週間ほど前から微熱を訴えられ、また朝は抜け出しをなさるほど早起きな妃殿下がお寝坊をなさいました。皇太子殿下は狼狽えられ、社交に行かなくても良いから寝させるようにと仰いましたがそうも参りません。妃殿下も大丈夫だと仰られたので社交には行って頂きましたが、健啖家の妃殿下が朝食を残され、お茶会でもお菓子に手を付けません。これは明らかにおかしいです。妃殿下は「寝ていれば治る」と仰いましたが、そうも行かず、結局お医者を呼びました。妃殿下はお医者が嫌いらしく渋りましたが仕方がありません。
で、問診された段階でお医者様の顔色が変わりました。私を含め侍女たちの話も聞き、お脈を計ったり体温を計ったりなさって、しばらく考え込まれた後、まだ確定ではないと念を押された上で「どうやらご懐妊のようです」と言ったのです。
その瞬間、私もエステシアもその他の侍女も飛び上がってしまいました。待ちに待ったご懐妊です。私はおめでとうございます!と叫んで妃殿下を見ました。すると、妃殿下は静かに涙をお流しでした。妃殿下が皇太子殿下の前以外で泣くなんて初めて見ました。妃殿下の喜びとこれまでのご苦労に、私もえぐえぐと泣いてしまいましたよ。
皇太子殿下は「まだ確定では無いから」と妃殿下の前では冷静を装っていましたが、妃殿下がいないところでは非常にお喜びになっていたと侍従が言っていましたね。私達にも妃殿下とお腹の子をくれぐれも頼むと仰せで、ソワソワしていました。そのご様子は微笑ましく、皇子とは言っても子供が出来るとみんなああなんだな、と、兄に子供が出来た時の事を思い出して思っていました。
ですが、私達を呼び集めた離宮侍女長のエーレウラは物凄く怖い顔をしていました。こちらの浮かれた気分は吹き飛びましたよ。エーレウラは普段から笑わない方ですが、この時は更に血走った眼をしながら言いました。
「妃殿下のお子が流れたら、私達は首を括らなければならないと思いなさい」
私達の気持ちも一気に引き締まりました。その通りです。皇太子殿下のお腹にいるのはお世継ぎなのです。未来の皇帝陛下なのです。その子供が流れるのは皇帝陛下を騎士が守り切れずに死なせてしまうのと同じです。もしも騎士がそのような失態を演じたら、騎士団長を含めて全員自害することでしょう。妃殿下とお腹のお子を守る侍女にもそのくらいの気概が求められます。
私達は、この日から本気で命懸けで皇太子妃殿下とお腹のお子ををお守りする戦いを始めたのでした。
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