石の記憶

それはなんだと聞こうとしたその時頭の中に見覚えのない景色が現れた。

何もない白く平坦な空間の中で醜い姿をした化け物がいる。そして俺はその化け物を相手に今自分が持っている刀を使い、化け物を切り伏せていた。さまざまなな技を使い冷酷に化け物を切り捨てていく姿は自分では無いようだった。

「これはなんだ」

俺が震える声で呟くとハルじいはなんのことかと聞いてきた。さっき俺が見た映像のことを説明するとハルじいは

「それは『石の記憶』だな。正しい反応だから安心せい。」

「その『石の記憶』とやらはなんなんだ。」

聞きなれない言葉だ。

「お主の妖刀の鍔のところに四つの青い宝石がついているだろう。」

確かに俺が持っている刀の鍔のところに青く透き通った宝石が十字を組むようについていた。

「これがどうかしたのか?」

「その石は特別でさまざまな力を持つ。詳しい話は明日にしよう。もう暗いからな。」

窓から外を見るともうすぐ日が沈みそうだった。

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