第一章
ハルじいの家
目が覚めて横を向いたら歳をとったおじいさんが胡座をかいていた。
「ようやく起きたかい。」
「誰だ。」
俺は聞いた。
「海辺で倒れておったところを助けてやったのに『誰だ』とはひどいのう。」
そんなことはどうでもいい。
「それよりお前の名前だ。」
「お前ではない。わしは、みんなからはハルじいと呼ばれておる。」
「本当の名前はなんなんだ?」
俺が聞くとハルじいとやらは首を振って
「わからん。とっくの昔に忘れておった。」
そしてハルじいは聞いてきた。
「それでお主の名前は?」
「俺の名前は…」
ハルじいに聞かれて答えようとしたが…
…俺の名前はなんだ?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます