第13話 やり抜く

「ああああああああああああああああああああああああああああ。」

いきなり断末魔のような叫びに、目の前にいたエメラルドが驚く。

<いきなりどうしたんですか?悪夢で見ましたか?>

悪夢ならいい未来に過去を見てきた。こうしてエメラルドを見ると、涙が出そうになる。「全部夢なんかじゃない、口で言っても説得できないだろう。」

今から、4〜5分後にここに敵軍の奇襲が来る。このことを説得するには、どうすればいいのかと思考をまわす。敵が来る前に、偽装の敵襲を偽るためにはどうすればいいのか。もうすでに答えは出ていたのかもしれない。でもそれは、本当にみんな助けることはできないそう逃げていた。そうその方法さえ使えば、犠牲になるのは自分だけだったのに。その覚悟ができなかった。

そう逃げて、新しい方法を。あるはずのない方法を考え始めた。

「いや......夢だったのかな、エメラルドが死んでアンギネスも死ぬそんな現実は夢だったのかな。」

そう問うと、エメラルドは苦笑いをしながらけれど励ますようにいった。

<ふふ、何よその夢不謹慎すぎる。でもいまここに私はいるからきっと夢よぜんぶ>

その言葉を信じて、いつもどおりの戦場にもどった。戦場は僕の帰還を喜び、祝福するように見たとおりの未来をプレゼントとしてプレゼントしてきた。

あんなに笑顔だった、エメラルドは口から血を吐いた状態で倒れて意識はもうなかった。アンギネスは、<助けて....>といってその場に倒れ込み死んだ。

そして特典のように、相手が笑う声が聞こえた。

これも夢なのかな、そう絵空事のような感覚だったのを。

<助けて....俺と、エメラルドを。>

そう言われて、現実がやっと目に入ってきた。

「ああ....全部変えてやるよ。この世界も、こんな未来も。」

だから。この世界のお前は、安心して他界しろ。絶対変えてやるから。

この世界は、現実だ。そしてタイムリープした、過去も現実だ。

「タイムリープ」全力でそして覚悟をきめて過去に戻った。

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