第5話 母!!!と父!!??の反応
姉のおもちゃになって数時間が経過した。
「ただいまー!」
やっと、やっと……母が帰って来た。どう考えても遅すぎだよっ( ・᷅ὢ・᷄ )!
俺がどれだけ姉の“推し活”という意味がわからないものに付き合わされたと思ってるんだよ!( •̥ ˍ •̥ )
母はバタバタ焦りながら、リビングに一瞬だけ顔を出す。母は姉と同じ赤髪のショートカットで、年齢をくってる割には中々の美人である。性格はもちろん強めなので、遺伝して姉が強いのも頷ける。
俺は……うん。遺伝しなかったんだよねぇ。(´Д`)ハァ…
「ごめんね、凛花。今日は残業があってね。すぐにご飯作ってあげる……………………から?」
母は急遽入った残業で帰るのが遅くなったらしい。確かにいつもより遅かったな。そして、俺と母の目が偶然合った。
俺を見て母の初見の反応。
1度見…………「ん(*゜ー゜)?」
2度見…………「え(・д・。)?」
3度見…………「ファっ(゜д゚)!?え、え、 誰? 」
うん、当たり前の反応だ。最初の姉が
ほっと安心した俺。だけどまだ俺の事情説明はしない。だってまだ一家の大黒柱である父が帰って来ていないからだ。だから申し訳ないけど……混乱する母に説明するのはもう少し後だ。
なので俺(幼女)と姉、そして母の3人で晩ご飯を食べるのであった。俺はコミュ障が発動してまともに喋れないし、姉はさっきからぶっ壊れてる、だから何も状況を理解出来ていない母はとにかく戸惑ったのであろう。
なので永遠と静寂が続き、人生で一番気まずい晩ご飯になりました!(´>∀<`)ゝ
☆☆☆
既に晩ご飯の気まずい時間は過ぎ、再び姉のおもちゃになっていると……
「うぃー、帰ったぞぉーぃ」
お……やっと、やぁーっと父が帰って来た。いくらなんでも遅すぎるわ(#゚Д゚)!!姉が途中から狂ったように俺を見て泣き出すからすごく怖かったんだよ。
はぁ、さっさと用事を済ませて自分の部屋に引きこもりたい。なんてため息を着きながら耳を澄ますと……
久しぶりに聞く父の声は何だか陽気で楽しそうだった、多分アルコールが入っているのか?母が飲み会に行くとかそんなことを呟いていた気もするし。
俺は姉からスルりと逃れ、父を迎えに行ってあげた。
少しでも姉と離れたかったのだ!!!
「ぉ、ぉ、ぉ、ぉ、おか、えり!(。・‧̫・。)」
取り敢えず玄関に華麗に登場した俺。
そして今、俺ができる最大級の笑顔で初めて父を迎えてあげた。多分、可愛いはずだけど自信は無い。
俺の父はラガーマンのようなダンディイケメンだ。昔はゴリゴリの体育会系で、大きな大会で何個も金メダルを量産した天才であった。まぁ、今はやっていたスポーツも引退して普通の平社員なんだけどね。
俺を見て父の初見の反応。
1度見…………「んっ(゜ー゜)」
2度見…………「はぃ(・д・)!?」
3度見…………「ファっ(゜д゚)!!?? 」
4度見…………「おー(*゚Д゚)...!!!???」
5度見…………「だだだだだだだだだだだだっ、ダレヤネン( ・▽・ )!?」
母もエグいぐらい俺には驚いていたけど、父はそれを越えた。姉の繊細な手入れで生み出された銀色に輝く俺の髪を見た瞬間、父は一瞬で酔いから覚め、周りの家具を巻き込み、破壊しながら驚いていた。
そして、5度見が終わり玄関の物を色々と破壊し尽くした後で……ローリング(無敵時間)を利用しながら、俺との距離を詰めた父は颯爽とした態度で「君は誰だい?凛花の友達……か?カワイイね!美しいね!」と、囁いてきた。
父は女たらしという悪癖を持っている。確かにまぁ、こんなイケメンな父に言い寄られたら大抵の女の子はヨガっちゃうだろう。
だけど俺は昨日まで普通に男の子だったんだぞ……それに家族なんだぞ……気分が悪くなるだけだよね。(lll´Д`)
俺は父に軽蔑の視線を向けながら、ようやく家族が集結した事に緊張を感じていた。だって、流石に俺の事を話さなければならないからだ。
ここだけは逃げられない。“引きこもって後で”……では避けて通れない道なのだ。
……ふぅ、どうか俺のコミュ障モードが発動しないといいけど。なんて思いながら、俺はなるべく話さず、目を合わせず、ジェスチャーを使いながら家族をリビングに集めるのであった。
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