第47話 五濁悪世 ごじょくあくせ

五濁悪世 ごじょくあくせ

末世。末法の世。五つの汚れに満ちた悪い世の意



 第二領域の下空に転移で入る。地面が見える。ある地表では巨大な三つ首の犬が巨大なカメに火を吐いている。ある地表では火山の溶岩のようになにかがぐつぐつと沸き立つ中で、巨大な蛇が巨大なタコに絡みつかれている。ある地表では無数の蛇のような鳥が涌きだし、それを巨大なクジラや鳥が喰っている。ある地表では巨大なトカゲが草に巻き付かれ何か吸われている。ある地表では巨大な蜘蛛の巣に二本首ドラゴンが掛かってもがいている。すごいな。今は地表ではなく3本首ドラゴンだ。カグラの説明では、三本首は3種のブレス、空間支配の魔法を使う。地表は溢れ出る魔力により魔物が次々と湧き出る。激しい弱肉強食が展開し、喰い、喰われる。領域を確保する魔物はその領域を支配する恐るべき力を持つ。下空の領域の主は3本首ドラゴンだ。この地表に耐えられない2本、1本のドラゴンは更に上空に逃げている。


 上の二本首ドラゴンが俺たちに気付く。下空に降りてきてブレスを放った。俺たちはドラゴンの上に転移する。弐号機が地表の方に蹴り飛ばす。二本首が地表近くに至った時、触手のようなものが伸び二本首ドラゴンを捉え地表に引きずり込む。何か叫んでいたがそのまま沼の中に引き込まれる。地表から壱号機に向かっても触手が飛んでくるが切り落とす。弐号機はそれを掴み、そのまま上空に瞬移で引っ張り上げる。もがく触手に鎖を絡め引きずり上げる。巨大な烏賊が吊り上げられる。俺はマントを投げ風車で烏賊を切り刻む。ヒイロカネが取れた。そのまま下空を進む。クジャクのような虹色の鳥が幻影を見せてきた。空間のゆがみを察知する。ユキが歪みを補正する。逆に鳥の空間を歪める。たちまち飛べなくなり、地表に落ちる。落ちる鳥は弐号機の飛斬で切られる。ヒイロカネを得た。地表から無数の棘が飛んでくる。俺は地表近くに転移する。巨大な森全体から棘が飛んでいる。大きく息を吸いこみ火炎ブレスを吐く。あたりは火で埋め尽くされる。弐号機の風車が森を根本から切断し地表から切り離す。ヒイロカネを得た。


 蜂型の魔物が灼熱の森から飛び上がる。弐号機からの振動波で蜂は全て落ちる。地表に至るまでにで燃え尽きた。少し上空に戻る。上から大きな網が落ちてくる。転移で抜けるが、巨大な蜘蛛がケツから広大な網を放っている。ドリルで蜘蛛をケツから貫く。ヒイロカネを得た。貫いた穴から小さな蜘蛛が無数に出てくる。弐号機は広範囲の電撃を放ち出た子蜘蛛全てを焼く。上空に戻り移動するがまた二本首ドラゴンが近づく。弐号機が同じように地表に蹴り落とす。巨大な花がドラゴンを咥える。根本に転移し光漸で茎を切る。ヒイロカネを得た。ドラゴンは既に溶けていたようだ。解けたドラゴンごと地表から出た黒い蛇に飲み込まれる。二つのドリルに変形し、蛇の体内を進む。ヒイロカネを得た。そのまま地表に出た二つのドリルは壱号機に戻る。出たら弐号機が巨大な蝙蝠をドリルにして貫いていた。


 俺たちの上空から巨大な手が掴みかかる。4つの風車が4本の指を切り落とす。一本の指と掌は巨大なトカゲに噛みつかれている。落ちた指は比較的小さいトカゲが咥えている。大きいトカゲに弐号機が魔剣化した鎌を投げ切り裂く。ヒイロカネを得た。地面が液状化し壱号機を包み込もうとする。ユキが地面を凍らせ弐号機が殴り壊す。ヒイロカネを得た。巨大な熊が立って威嚇するその胴体を4つのドリルが貫き、上空で壱号機、弐号機に戻る。ヒイロカネを得た。水平移動すると山の様な地形が見える。山が起き上がる。頭の様なものが生えてきた。口から溶岩の様なブレスを吐いた。上空に転移して躱す。背中?からも溶岩石を飛ばしてくる。弐号機がその火口に突っ込む。入った。しばらくするとメタ火弾が山のあちこちから飛び出てきた。山が崩れる。ヒイロカネを得た。


 上空に戻る弐号機を不死鳥が追跡している。マントを投げる。マントが六目の網状に広がる。その輪の中に不死鳥を絡め収縮する。消えた。弐号機に巨大な鷲の爪が襲い掛かっていた。弐号機は魔漸で爪ごと切り裂く。ヒイロカネを得た。三本の光線が弐号機に放たれる。マントで弐号機を包み転移させ、巨大な盾をもう一枚のマントで作るが押される。光線が引く。引く光線を追う形でドリルで突入する。3本首ドラゴンだ。真ん中の首の口、そのタイミングで転移する。右の首が真ん中の首を嚙み千切る。弐号機が巨大な鎌の魔剣で右の首を落とす。落とした切り目から新しい首が出現し、弐号機に噛みつこうとする。開いた口を魔剣で真っ二つにしていた。そのまま二枚の風車で体内を切り裂きながら進んでいる。壱号機は魔漸で左の首の根を切断する。ヒイロカネを得た。


 上空に飛ぶ。弐号機も上空に飛ぶ。3本首ドラゴンを狙ってか、小型のドラゴンらしきモノが群れでたかって来た。弐号機が電撃を飛ばす。落ちるそれを長い首を持つ何かが飲み込んでいく。沼に浸かって一部しか見えないそれに鎖を飛ばし、電撃を送る。そのままドリルで突っ込み内部を切り裂く。ヒイロカネを得た。小さい何かがたくさん沼には浮いていた。浮いた何かを陸から長い舌を伸ばした巨大なカエルのようなものが食べていく。舌に鎖を絡め電撃を送る。弐号機が本隊を切断した。ヒイロカネを得た。遠方から火球が来た。3本首の犬が走って来る。上空に転移しメタ火弾を撃っていく。避けたところを弐号機が魔漸で切断した。2本首として再生しかけたがメタ火弾で燃やす。ヒイロカネを得た。何もない空間から舌が伸びて弐号機の魔剣に絡みつく。弐号機はその舌に鎖を絡ませ電撃を送る。巨大なトカゲが焦げた姿を現した。壱号機が魔漸で切断する。ヒイロカネを得た。切りがない。


 これを一週間続けた。

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