第7話

「逃げて!ここは俺が何とかするから」

焦りを薙ぎ払い、聖を民間人と判断し彼女を守ることを心に決めた。それが彼らの義務で、彼方の使命だった。

「え?何とかするって……君は一体?」

「俺は、対魔女防衛隊第六部隊副長。春野彼方(ハルノカナタ)だ!」

彼方は名乗りと同時に、右手の人差し指に付けたシルバーの指輪を魔獣に向けて掲げた。途端、指輪が呼応に反応するように光り輝き、そこから放出された黄色のオーラが彼方の身体を包み込み、その右手には剣が握られていた。

「君が「魔女狩り」?」

後ろで戸惑う聖を横目に、彼方は手にした剣を構えて戦闘態勢に移る。


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