ダイラダム
第401話 脱・平(ダイラ)ダム宣言
クワヤマダくん:「ダイラ、黒部ダム行ってきたんだ!あの壮大さと自然との戦いが、やっぱり心に響くんだよ。中学生の頃、図書館で『黒部ダム物語』を何度も読み返してたら、ボロボロになっちゃって、図書館の先生が怒って全校放送で『黒部ダム物語』借りた人を呼び出したこともあったな。結局借りたのは俺だけだったけど。」
ダイラ:「クワヤマダくんの黒部ダム愛は知ってたけど、そこまでだったとは!ダムってまさに人と自然の共存の象徴だよな。そういえば、俺も長野県の『平ダム』に最近惹かれてるんだ。平だけあって、なかなか平ではないけど迫力がある。ダムが果たす役割や愛着度合いは、時代や地域によっても違うのが面白いよな。」
クワヤマダくん:「確かに、全国のダムそれぞれに歴史や背景があるよね。でも、長野県の田中康夫知事の“脱ダム宣言”覚えてる?あれは当時衝撃的だったけど、今になってみると、先見の明があったのかもって思う。人口が減少する中、維持費も大変になってきてるし。」
ダイラ:「うん、田中知事の発想はこれからの時代を考えたものだったのかも。今では“脱ダム”や“脱インフラ”が叫ばれていて、維持管理が難しくなってる。技術者も減ってきてるから、未来のインフラをどう支えるかっていう不安もあるしね。」
クワヤマダくん:「それでも、日本の技術ってすごいよな。黒部ダムも、工事現場に通じる道すらない状態から、トンネル掘りから始めたんだって。あれだけの規模のダムを、当時の技術で人の手で作り上げたって、ほんとにすごいよ。映画『黒部の太陽』は涙無しでは観られないよ!」
ダイラ:「本当に人間の限界に挑戦したプロジェクトだよな。今の時代は、そうした古いインフラをどう維持していくかも大きな課題になってる。単に電力だけじゃなくて、ダムを観光や地域活性化の資源として再利用する道もあるかもね。」
クワヤマダくん:「それ、いいアイデアだね。黒部ダムも観光地として人気だし、あのスリルもなかなかのものだよ。インフラも時代に合わせて、新しい価値を見出していけるといいよな。」
ダイラ:「これからは新しい考え方が求められてるんだと思う。俺たちの世代がどう向き合うかで、未来の日本の形が決まるかもね。…そうだ、今度一緒に『平ダム』行こうぜ!クワヤマダくんが黒部で感じた感動、俺も体験してみたいんだよ。」
クワヤマダくん:「いいね!その時は『脱・平ダム物語』でも作ってみようか。」
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