第400話 無骨で不器用な泥臭いヒーロー

ダイラ:「ダイラ物語もついに400話か… 昭和から平成にかけて、人気が出るキャラって、無骨で不器用なやつが多いんだよな。スラムダンクの花道、北斗の拳のケンシロウ、ドラゴンボールの悟空、明日のジョー。タイガー&ドラゴンの小虎、キン肉マン、みんな豪快で、不器用だけど、真っ直ぐで優しいってやつだ。」


クワヤマダくん:「確かに。あの連中、すごく真っ直ぐで、どんな壁にぶつかっても自分のやり方を変えない。と言うか変えられない。ぶつかって、倒れてもまた立ち上がる姿があるから、魅力的で応援したくなるのかもな。」


ダイラ:「その通りだよ。ただ強いだけじゃなくて、どこか荒削りな優しさを持ってるのがミソなんだ。周りの人を守ろうとする本能みたいなものがあって、実は無意識に他人のために動いてるんだよな。たとえば、ケンシロウもさ、愛する人のために命を賭けて戦うし、悟空なんて友達を助けるためなら死ぬのも厭わないしさ。みんな泥臭いよなぁ。」


クワヤマダくん:「なるほど。結局、その不器用さって、“自分を捨ててでも誰かのために”っていう部分に繋がるのかも。どこかで効率や結果を超えた“人間らしさ”を見せつけられて、僕たちもそれに感動してしまうんだ。」


ダイラ:「そうだな、鬼塚先生や金八先生も、似たような魅力があるんだよ。不器用だけど、ひたすら生徒のことを真剣に考えてる。先生って立場なのに完璧じゃなくて、泥臭くて、失敗も多い。だけどそれでも生徒の心に響いて、彼ら自身が生徒と一緒に成長していく姿を見てると、ただの強さじゃない“強さ”が見えてくる。現実には考えにくい世界観だけどね。」


クワヤマダくん:「やっぱり社会的に求められるのは結果や効率だけど、不器用でまっすぐなキャラが求められるのは、“失敗しても自分を貫く”姿が、どこかでみんなの理想になってるからかもしれないな。そして皆、お金と女性の臭いが全くしない。」


ダイラ:「うん、そうなんだ。日本人が政治家に求めている清廉潔白、武士は食わねど高楊枝的な美学がキャラクターにも反映されている。それがいいのか様々な考えはあるけど、この島国の中の小さなコミニュティで長年培ってきた概念なんだろうな。僕らもさ、400話を通して、そういう不器用さを貫いていきたいよな。どれだけ時代が変わっても、人間の根底にはこういう泥臭い美学が眠ってると思うんだ。少なくとも、僕たちが語る話に込めたいよ。」


クワヤマダくん:「400話を過ぎても、ダイラ物語にはそんな“無骨で不器用な美学”が光ってるはずさ。そもそも、このダイラ物語は存在自体が無骨だからね。これからもその不器用さを大事にしていこうぜ。ダイラ物語の作者もどうやら不器用で無骨なタイプらしいからな。」

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