第352話 ダブル平のビリビリ風呂
平さんと平賀源内が「ダブル平」として、ニューヨークの街で一世風靡するなんて、誰が想像しただろうか?
平さんのドームの無いタイムマシンと平賀源内のエレキテルという、どう考えても無茶な組み合わせが、奇跡的にビリビリな空間を生み出し、ニューヨークの現代アートシーンを震撼させていた。エレキテルの低周波刺激が、周囲を刺激し、まるで電気風呂のような奇妙な体験を提供していたのだ。ニューヨーカーたちは最初こそ驚いていたが、すぐにその快感にハマり始めた。「ダブル平」の謎の装置は、まるで未来からやってきたリラクゼーションデバイスかのように評価され、街のど真ん中で絶大な人気を誇っていた。
「平さん、俺たち、まさかこんな風にブームになるなんて、夢にも思わなかったよな!」と源内が感電しながらも大笑いする。
「お前さん、わかってねえな。アートってのは、こういう偶然が一番面白いんだよ!」と平さんはにやりと笑い、次の実験の準備を始めていた。
そんな中、時空を超えて姿を消していたダイラが再び現れる。彼はずっと平さんを追いかけ、ついにニューヨークで「ダブル平」の騒動をキャッチしたのだ。ダイラは戻ってくるなり、「平さん、また何かやらかしてるのか!?」と叫ぶ。
「お、ダイラか。お前、どうしてここに来たんだ?まあ、ちょうどいいところに戻ってきたな」と平さんは笑い、ダイラを見上げる。
「平さんを追ってきたら、なんでニューヨークでこんな電気風呂やってるんだよ!」とダイラは呆れ顔。だが、その目にはどこか懐かしさが漂っていた。
「まあまあ、細かいことは気にするな。これもアートの一環だ。ビリビリしながら考えるのも悪くないだろう?」と平さんはあっさり言い放つ。
ダイラは仕方なく「ダブル平」の仲間入りを果たすことに。ビリビリする低周波に、アートやアイデアが流れ込み、ニューヨークの街にさらに奇妙なエネルギーが充満していった。
クワヤマダくんはその光景を見て、頭を抱えながらも笑うしかなかった。「おいおい、なんだってまたダイラまで巻き込んでるんだよ。これ、どんどん手に負えなくなってるじゃねえか!」
しかし、彼の不安とは裏腹に、ニューヨーク中が「ダブル平」とそのビリビリアートに熱狂していた。平さんと源内、そしてダイラが織りなす奇想天外なアート体験は、ついに「ニューヨークで最もエキサイティングな体験」として称賛され、街のアートシーンに革命を巻き起こした。
【次回予告】
ダブル平とダイラ、そしてクワヤマダくんが次に挑むのは、まさかの宇宙芸術!?火星で展開される低周波温泉計画がついに始動!次回は宇宙でビリビリな展開をお楽しみに!
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