第315話 近所の救世主

金太:「ダイラ、ちょっと聞いてくれよ!昨日の夜、パソコンが突然壊れちまってさ、もうデータ全部消えたかと思って絶望してたんだ。」


ダイラ:「それは大変だね。大事なデータはバックアップ取ってなかったの?」


金太:「いや、取ってなかったんだよ。というか、そんなことする余裕もなかったし。」


ダイラ:「それは困ったね。でも、どうやって対処したの?」


金太:「まず、大型の家電店に駆け込んだんだけど、見てもくれなくてさ。『修理には時間がかかります』って言われて、全然話にならなかった。」


ダイラ:「家電店って、そういう時は頼りにならないよね。他に何か方法は試したの?」


金太:「うん、最後の手段としてGoogleマップで近所の修理屋を探してみたんだよ。そしたら、住宅地に小さなパソコン相談所がヒットしたんだ。」


ダイラ:「へぇ、そんなところがあったんだ。で、行ってみたの?」


金太:「深夜にも関わらず、ドアを叩いたんだ。そしたら、中から優しそうなおじさんが出てきて、『どうしたんですか?』って。」


ダイラ:「深夜に対応してくれるなんて、すごい親切だね。で、どうなったの?」


金太:「SSDを見てもらったら、データは無事だって言われたんだよ。ほんと、救われた気分だった。」


ダイラ:「それは良かったね。でも、深夜に対応してくれるって、普通じゃないよね。」


金太:「そのおじさん、昔はIT業界で働いてたらしいんだ。今は退職して、自宅で趣味としてやってるんだって。だから時間に縛られずにやれるんだってさ。」


ダイラ:「なるほどね。趣味が人助けになるなんて、いい話だね。」


金太:「しかも、そのおじさんが『パソコンが壊れて困ってるなら、これを貸してあげるよ』ってパソコンを貸してくれたんだ。そして、使い終わったら安値で譲ってくれるって。」


ダイラ:「そのおじさん、まるで救世主だね。しかも安値で譲ってくれるなんて、商売っ気がないね。」


金太:「そうなんだよ。『困った時はお互い様』って言ってた。ほんと、こういう人が身近にいるって知って、勉強になったよ。凄い技能を持った人材は意外と身近にいるもんだな。」


ダイラ:「本当にそうだね。なんか、金太の話を聞いてると、人の温かさを感じるな。」


金太:「うん。普段、忙しくて人の親切に気づけないこともあるけど、こういう経験をすると、心が温かくなるよね。」


ダイラ:「そうだね。私も今度、困った時には誰かに助けを求めてみようかな。意外と身近に救世主がいるかもしれないし。」


金太:「そうだよ、ダイラ。困った時には遠慮せずに助けを求めるべきだよ。そして、自分が助けられた時は、今度は自分が誰かを助ける番だよね。」


ダイラ:「いい教訓だね。じゃあ、金太、次に困ったことがあったら、私も相談してくれよ。」


金太:「もちろん、ダイラも天才的な技能の持ち主だからね。」


ダイラ:「レーザー光線が故障したら、任せて!」


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