第248話 現代アート前頭葉崩壊説
ダイラ:さて、そもそも現代アートって何が面白いんだ?
クワヤマダくん:ぐふふ。あれは一見ただの何かにしか見えない作品でも、その内包する深い意味やメッセージに魅力を感じるんだろう。
ダイラ:でも、あの奇抜な形や色彩、普通じゃない素材とか、ちょっと変わり者の芸術家にしか理解できないような作品もあるじゃん?
クワヤマダくん:実は脳科学者中野信子博士が言うには、現代アートには前頭葉の優等生的な判断力を揺るがすような力があるらしい。印象派や写実画、美しい風景を見たときに感じる脳の領域とは違うみたい。
ダイラ:中野さんは、東大で博士、芸大でも博士になった稀な研究者だ。前頭葉の優等生的な判断力?そんなもんが揺るがされて何がいいんだよ。
クワヤマダくん:たとえば、日常生活ではお金という概念があって、価値や評価の基準として使われることが多い。でも、中野信子さんはお金の概念化が進んだ結果、人々が本来持っているものの価値観を失いかけているということを指摘しているんだ。
ダイラ:おお、それは面白い。でも、現代アートとお金って何か関係あるの?
クワヤマダくん:現代アートには、お金という概念から解放された自由な表現がある。それが前頭葉の優等生的な判断力を崩壊させる要因になるのです。
ダイラ:前頭葉は空気を読んだり、倫理や道徳心、生きがいを司る真面目な臓器だ。すごいな。じゃあ、現代アートは前頭葉に刺激を与えることで、新しい発見を引き出す力があるということか。
クワヤマダくん:そういうことだよ。現代アートが魅力的な理由は、その奇抜さだけじゃなく、前頭葉の優等生的な判断力を揺るがす魅力があるからなんだ。
ダイラ:なるほど、確かにそうだね。中野信子さんの発見ってすごいな。
クワヤマダくん:彼女の研究を読んで、自分たちももっと現代アートを深く理解していく必要があると思いました。僕たちの表現は、人間社会の今後に関わっていくのです。
ダイラ:その通りだ。現代アートは人間の能力を拡張するために生み出された。売買している場合じゃないばい!
クワヤマダくん:中野信子さんが言うように、現代アートは頭を柔らかくする。自分の持っている固定観念や先入観を疑うようになる。
ダイラ:そうそう、それで初めて新しい発想やアイデアが生まれるんだよね。
クワヤマダくん:それに現代アートは、美的感覚だけでなく、社会や政治、文化などの多様な要素を取り入れた作品が多いから、知識や教養も広がる。
ダイラ:確かに、例えばアンディ・ウォーホルの「キャンベルスープの缶詰」は、商品をアートに昇華させた作品だけど、それが現代消費社会を象徴しているっていう読み方もできるわけだ。
クワヤマダくん:そうそう、現代アートは見方を変えれば、いろんな角度からの見方ができるんだよね。だから、人によって感じ方が違うってのもあるんだろうね。
ダイラ:それに、現代アートはただ美を追求するだけでなく、社会や人間性に対する問いかけや批判を表現する作品も多い。それが自分たちの暮らす社会や時代に対する問いかけにもなるんだよね。
クワヤマダくん:そうだね、それに加えて、現代アートには超絶技巧や高度な技術も要求される作品もあるから、芸術家たちは自分たちのスキルや技術力を高めるために日々研鑽を積んでいるんだよね。
ダイラ:確かに、中野信子さんが言うように、現代アートは頭を柔らかくし、自分自身を磨くための一つの手段となるんだね。
クワヤマダくん:そうだね、人生の中で現代アートに触れる機会があったら、ぜひチャレンジしてみてほしいね。
ダイラ:そうだね、現代アートの進化は人類の進化、人間の認知力や感性を次のステージに押し上げる。おれが特殊照明作家になったことも、人類の進化と深く関係しているんだな。
クワヤマダくん:僕も展覧会が近いですが、人類の進化を促進させるものを表現してみます!
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