第178話 ダイラ物語(番外編)
「ダイラさん、とうとうダイラ物語にもまさかなことが起きちゃいましたね。」
「いや~。本当に驚いたよ。ビワコビエンナーレ2022の公式図録に市川平氏の寄稿文として掲載されたのだから。」
「どういう経緯で、そのような奇跡が起きたのですか。」
「ビワコビエンナーレの敏腕総合プロデュ―サーの中田さんが、このダイラ物語を読んでくださっていたんだ。そして市川平さんの寄稿文を書いてみてはとお話をいただいた。市川さんはこのダイラ物語の生みの親だから寛大な判断で、即掲載に繋がったんだよ。」
「でも、よくある寄稿文って作家の作品についてバシバシ語るのが常識と聞いたことありますが、この寄稿文にはなぜかダイラ物語(番外編)が乱入している。」
「ダイラ物語の作者はちょっとヤバい奴なんだよ。妄想と現実が入り乱れているから、何を書くか分からなかった。市川氏の寄稿文なのに、空想世界が散りばめられていて、読者は狐につままれた気持ちになると思うよ。」
「プロデューサーの中田さんや市川さんは内心ドキドキしていたんじゃないのですか。」
「二人とも超大物だから、そのくらいのことは問題視しないはずだよ。」
「市川さんの寄稿文だけ、やけにページ数が多く感じるのですが・・。」
「見開き8pも割いているからね。文が長くなるのは、作者のかみもっとしのぶの悪癖だよ。書き始めたら止まらない。このダイラ物語だって、当初の予定(10話完結)を遥かに超えているからね。」
「それだけ、市川平氏について書くことが止まらないってことですね。」
「寄稿文を書いたのは8月頃なんだよ。ダイラ物語100話を超えた辺り。市川さんの解体が少し進んだかなと調子ずいて書いたから、かなり思い込みと妄想が入り混じって迷走している。今書けば、また違う内容になっているかもしれない。」
「それだけ、謎多き魅力的な人物なのですね。」
「市川平研究において、この寄稿文は貴重な資料の一部になりうる可能性がある。今回、公式図録として形にしていただけたことは、歴史的な資料として後世に引き継がれること間違いない。かみもっとしのぶもかなり気合を入れたと思うんだ。」
「う~ん。気合を入れ過ぎて暴走している感も否めないですが、それも含めて一人の人間の人生に食い込むほど、市川さんのアーティストとしてのパワーは計り知れないということが分かる資料となるかもですね。」
「このダイラ物語も200話完結に向けて、カウントダウンが始まった。市川平研究のまとめに入る頃だ。」
「その200話完結って話も怪しいですけどね。ところで、ビワコビエンナーレ2022公式図録はどこで購入できるのですか?知り合いで読みたいと言う人がいるんですけど。」
「実はオレもよく知らないんだ。多分、ビワコビエンナーレの本部とか、展示会場で購入できるんじゃないのかなぁ。11月のどこかで、展示は見に行く予定だから、何冊か購入してくるよ。」
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