第175話 Neo東京ラブストーリー

「あのテレビドラマは一体何なの?」


「あぁ、ネオ東京ラブストーリーだろ。今熱いよね。」


「織田裕二84歳、鈴木保奈美86歳、江口洋介84歳、小田和正105歳、バブル期に流行ったトレンディードラマの復刻版を当時の役者と人間国宝に認定されたシンガーソングライターの第一人者がやり切るなんて、ヤバくない?」


「ハイトーンボイスだけは当時と全く変わらない小田さんは驚異だ。」


「掠れすぎて、もはや超音波ですけどね。」


「あれがいいんだよ。」


「鈴木(リカ)さんが、病床から復活した織田さんに《カンチ》と呼ぶシーンがバズりましたけど、Neoだからこそ盛り上がったシーンですね。」


「男性の平均寿命も90歳を超えているからね、84歳で大病しても復活するシーンは共感を得るんだと思うよ。実際に織田さんは超ヘビースモーカーで有名だ、私生活でも肺を煩わせて入退院を繰り返していたらしい。」


「一つ屋根の下であんちゃん役の江口(三上)さんは、相変わらずロン毛でキメてきたけど、奥さんの森高千里が今だにステージに立っていることが凄い。」


「気分爽快のフレーズは、製薬会社のCMでバズりましたね。野茂英雄がこのフレーズに合わせて養命酒をグイッと飲む。」


「バブル世代が人口比では一番多いですからね。テレビが廃れたと言っても、ネオラブスト効果で視聴率が20%を超えたらしいですから、YouTubeに流れたスポンサーもテレビに戻ってきてラッキーだったかもしれませんね。」


「復刻版トレンディードラマはまだ続くみたいだよ、石田純一が再びだと言い始めたらしい。」


「石田さんは100歳になりますよね。でも、その年齢を感じさせない色気があることが謎ですよね。」


「どんなドラマも石田さんが出てくればトレンディーになるんだよ。」


「私生活では施設で100歳越えの方々をナンパしているみたいですよ。」


「そのくらいやってくれないと、ドラマにもハリがでないからね。いいんじゃないかなぁ。昔はそれでテレビ界から干されたみたいだけど、100歳超えたら何でもアリだよ。」


「続編の抱きしめたい2では、ダブル浅野が揉めているらしいです。石田さんとの共演を拒否しているらしいです。」


「だろうね。」


「浅野温子さんは、危ない刑事にも出演するみたいだからね。忙しさもあるかもね。」


「え!アブ刑事もやるんですか!」


「当り前だよ。でも、というタイトルになったらしいど。タカとユージはジムで鍛えている。でもタカは股関節を痛めていてハーレには乗れなくなったので、施設で泣いていると聞いたよ。」


って自虐ネタで歌ってそうですね。」


「施設のカラオケパーティーでは持ちネタとして毎日歌っているんだって。」


「そんな状態でもドラマやるんですか!しぶといなぁ、あの二人は。」


「サングラスして白髪染めすれば、見た目は当時と変わらないからね。」


「巷では、ゲームセンターやおもちゃ屋だった若者の遊戯施設が、ほぼほぼ葬儀場や高齢者施設に変わっている。犯罪者が逃げ込む場所が、高齢者だらけの場所になるわけだから、アブ刑事のドンパチはどう描くのだろうか。」


「ドンパチは魅力だからね。人質が125歳となるとそれはそれでトレンド入りだと思うよ。」


「人間の最高寿命だからね。視聴者は逆の意味でドキドキする。」









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