第104話 D×TAROMAN奇獣森の掟
「TAROさん、TAROMANの第1話、奇獣森の掟はどうでしたか?」
「5分間という限られた時間に、よくあれだけのメッセージを詰め込んだよな。」
「TAROMANが森の掟怪獣の前で、でたらめをやっているときに、僕の初期の作品、屋根の上の秘密(Secret On Roof)を掴んで中の雨水を飲み干すシーンはドキッとしました。」
「あれは、君の作品か!TAROMANがやらかした、でたらめのオンパレードは、さすがのオレにも想像を超えていて冷や冷やしたよ。」
「ファミリーカーを踏んずけたり、零細企業の赤字経営で苦しんでいる社長のビルに体当たりしたり、氷河期世代の人々が観たら複雑な気持ちになるシーンでしたね。」
「森の掟怪獣も、TAROMANの愚行に呆れかえっていたんじゃないかな。」
「最後は、芸術は爆発だ!って、TAROさんの肉声でしたよね。」
「声小さかったよなぁ。本当に一瞬だったから、ほとんどの視聴者はしっかり見ていなかったと思うよ。」
「奇妙なカラフルな泡が飛び出していましたね。なんだこんな最後かと思いました。」
「なんだこんなのか?くらいがイイんじゃないかな。でたらめの結末なんだから。そんなものだよ。」
「自分の太陽コロナを一本抜いて、吹かしているシーンは秀悦でしたね。」
「その後に出てきた謎の人物は、ダイラくんでしょ。」
「僕も驚きました。あれは、僕ですね!」
「まさか、1話目からTAROMANとコラボするとは!君もTARO隊員だね。自分で言うのも何なんだが、実はでたらめって案外ムズイんだよ。」
「コメンテーターにでたらめをやってみてくださいと振られたキャスターが、お尻ぺんぺん、ガチョーンて見たことにあることをやっちゃっていましたもんね。」
「そうなんだよ。だからと言って、TAROMANは見たことの無いでたらめなことをしていたかというと、そうでもない。」
「僕たちには馴染みのないポーズだっただけで、インド人が見たら、デタラメジャないですよ、ヨガの動きにありますよってことになりそうですよね。」
「そこで見ている人たちの脳内にある世界観や固定概念をある程度理解した上で、その人々の脳内に無いことをしないとでたらめが成立しないんだよ。」
「なるほど。昭和の時代の中で、でたらめを行うことは、令和の時代から考えると、アドバンテージがありそうですね。」
「今の時代にでたらめを表現するのは、かなりムズイよ。」
「多様性で犇めき合っているし、コンプラの網目も張り巡らされていますからね。」
「TAROMANが深夜の5分という枠で逃げ切る意味が理解できたかな。」
「次回も超楽しみです!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます