第95話 ざんねんな人間辞典
「せんぱ~い。夏休みに、パルコで、ざんねんないきもの展があるみたいですよ。」
「よし!ざんねんないきものフリークのコウジくんも誘って、3人で観に行こうよ。」
「コウジくんの作品の中には犬や馬、カメ、ジャコやシャークなど動物が出てきますものね。新作にはざんねんないきものからインスパイアされたものを生み出してほしいです。」
「ざんねんないきものっていう括りで見つめると、愛くるしくて、いいよなぁ。」
「せんぱい、サメってひっくり返っただけで、気絶するんですよ!」
「おもしろい!無敵で凶暴そうな奴でも、弱点はあるんだなぁ。」
「クワヤマダくん、ヤリハチドリは口ばしが長すぎて、羽づくろいができないんだぜ。」
「付ツメが長すぎて、鼻くそがほれない人みたいですね!」
「まだまだあるぞ(笑)」
「ざんねんないきものは人間の残念さとリンクするところが、味わい深い。もちろん、映画ざんねんないきものも観に行きますよね!」
「当り前じゃないか!」
「せんぱい、ざんねんないきものと言えば、昨日の参議院選挙の結果を見て、どうでした?」
「クワヤマダくん、オレに何を言わせたいの?正しく、ざんねんな人間辞典を見ているようだったよ。」
「人は見た目で判断してはいけないですが、暴露系ユチューバ―が当選していましたね。」
「彼は当選したら、47都道府県の芸能人の裏話を暴露するっていう公約でしょ。国会議員という権力をもった人が、一般人の裏事情を暴露することは権力の乱用にはならないのかなぁ。」
「あまり聞いたことがないですよね。国会議員が、地元の芸能人と政治家の裏事情をYouTubeで暴露するなんて。」
「オレは知らない人たちのことを暴露されても、興味無いし、それは政治家の仕事なのか疑問だよ。」
「せんぱい、この人への支持が多かったということは、この国の形の一部が露呈されたということです。硬直した政界を変えるかもしれないという・・。」
「新しい風の一つと考えて、彼の今後の動向を見守った方がいいかもね。」
「それにしても、投票前にスキャンダルを出されて、ダメージを受けた地方の立候補者もいましたよ。地元では不動の人気を得ていたのに、落選しました。」
「週刊誌の〇〇砲も、ここぞというタイミングで出してくるからね。」
「個人的には、無所属の五体不満足と言う自叙伝で有名なZ○さんに当選してほしかったです。」
「でも、無所属っていうのが、厳しい。彼の知名度は全国区だから、次はどこかに所属して比例で当選じゃないかな。」
「でも、彼は、どこにも所属したくないそうです。しがらみは嫌だそうですよ。」
「国会で彼のような障害をもった方々が活躍しないと、この国は本当の意味で変わらないぜ。肢体不自由の方が一人当選していたね。彼には頑張ってほしい。」
「ビート〇〇〇の弟子も当選しましたね。」
「消費税をゼロにして、国債を刷りまくるって豪語していたね。漫才も選挙活動も同じで、お笑いは止めないって言っていた。」
「公約が実現できなかったときに、お笑いなんでと開き直らない政治家になってもらいたいよ。」
「政治家は、ざんねんな人間の代表者なんだから、残念度数は針がふれていても、それは当然だ。でも、愛すべきなざんねんさはもち続けてほしいものです。」
「魅力をもった人たちには、必ず、大きなざんねんが付きまとう、そこをイジコジしない世の中なら、この国はいつか変わるはず。」
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