第57話 正義

 世の中にはいろいろな「基準」というものが存在する。

ここでは、2つの「正しさ」を例に考える。


客観的に見て正しいこと:絶対的な正しさというものは存在しないが、ここでは大多数の人が正しいと思っていること、というようにしておく。(例:人が物を落としたら拾う)


自分から見て正しいこと:自分が正しいと思っていること。


 法律は善悪を決めてはくれない。また、「してはいけないこと」というのも決めてくれるわけではない。法律は、「したらどうなるか」、つまり、罰のことを定めているだけだ。よくある話だが、「なぜ人を殺してはならないのか。」という問いがあったときに、「法律で殺人は禁止されているから。」というのは答えになっていない。法律は殺人を禁止しているわけではない。2回目だが、罰を定めているだけだ。だから、まず、物事を考えるときに「法律」のような大きな権力は除いて考えよう。そういう、世の中に絶対的な物がないのだから、自分なりの基準がないとなにもできなくなってしまう。なにか、悩み事に直面したときには自分なりの基準を持っていたいものだ。


 法律は時代によって変わる。自分の基準も当然変わる。昨日まで「こうだ」って思っていたことが、次の日には別のことを思うようになる。


 今、自分がやっていることは正しいのだろうか。こういうことを常に考えていたい。ただ、ここで「正しくない」っていう結論が出ても、その行動が辞められるとは限らない。

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