第56話 台風の目
どうやら、台風が近づいてくるらしい。今の僕としては学校が少し憂鬱だから、できれば休みになってほしいとも思う。でも、この学校は大雨警報じゃ休みにならないらしい。なんだったら休みになるのかというと、暴風警報とか土砂災害警戒情報とかだという。中学校のときとかは、朝の6時になんとかの警報が出ていたら休みとかあった。また、昼くらいに解除されたら午後から学校に行かなければいけなくなるから、解除されるなとずっとテレビの前に居たこともある。とても懐かしいと思う。今となってはそういう経験も、今の感じ方とはだいぶ違う。当時は中学校が楽しくなかったとしても、今では行きたくて仕方がない。さすがに高校2年生になって中学生に戻りたいとばかり言っていても始まらないから、もうなにも思わないようにしたい。
僕は今、これを授業中に書いている。そんなことはしないほうがいいというのは当然で、なんでこんなことをしているんだという話だ。別におもしろくない授業というわけでもないんだけれど。最近はなにをとっても無気力だと感じる。例えば、一時期は楽しいと感じていた勉強。他には読書。大きな趣味のはずなんだけれどな。別のことにはまってしまったから仕方がないかな。何をするにも無気力というのはけっこう重症で、席を立つのとか、服を着替えるのとか、風呂に入ることすらも億劫になってしまっている。
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