第47話 無題 2022.5.30

 いつも、31日まである月を思い出すときには「西向く侍」という言葉を使う。

11月が「侍」である理由を僕は知らない。まあ、とにかく便利。


 それによると、今月は31日まである。なにか知らないけれど嬉しい気分になる。長いことが嬉しいのだろうか。それとも、ただただ早く終わってしまうことが虚しいだけなのだろうか。それもわからないけれど、今は珍しく、ときには早く過ぎ去ってしまいたくないというように思っている。



 今日は松山で遊んできた。僕はずっとイタリアンに行きたいんだけれど、どうにもシャッターは開けてくれないらしい。ちゃんと確認をしない僕が悪いだけれども。日曜日に空いていないなんか思わないからね。けっこういきあたりばったりなところもあったけれど、楽しかったのは間違いない。これを、その人が読むことを期待して「ありがとう」と書いておく。


 

 この世に完全は存在しないし、求める対象とするのはいささか虚しいような気もする。存在しないものを追い求めるのは僕の性には合わない。合う人はいるのか。夢を見ているだけではないのか。ただ、「未完成」を愛せと言われても困る。それを愛でたとしてどうなるのか。「ほとんど完全」を目指したらよいのか。やっぱり、ここに抽象的なことだけを書いてもわからないことのほうが多い。「完全」を目指して僕が失敗したら、他の誰かが失敗したら、どうしたらいいのか。

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