第12話
ああ~しゃぁねぇな。
あとで踊ってやるか。
あのモモの笑顔見たら、断るわけにはいかねぇんだよなぁ。
ピ~ンポ~ン
カラフルなダンス会場に、突然チャイムが鳴った。
「対応してまいります。」
「ああ。」
おそらく来客だろう。
こういう時は
「ええ~来客ぅ~?せっかくお花見大作戦決行しようとしてたのに。できなくなっちゃうじゃんっ。」
「まあまあ、そう言わずに。」
『お兄ちゃん、この人子供みたいだね。』
モモに子供って言われる
『お前も子供だろ…。』
『違うもん。子供じゃないもん。』
モモは不貞腐れて言う。
『そういうところが子供なんだろ。』
『むぅ~。』
可愛いから許す。
「
モモの愚痴?に付き合っていると、
「おお~んじゃあ、そっちのソファで話すか。お前らは戻ってろよ。
基本依頼対応するのは俺で、来客対応が
で、
つまりは裏方だな。
「承知しました。」
「おっけーおっけー。」
『ねーねー、私はー?』
『お前はそのままでいいだろ。』
『りょーかーい。』
モモも返事軽いな…。
まあいいや。とりあえず、依頼の内容聞かないことには受けるかどうかも決められないからな。
「お待たせいたしました。こちら緑茶ですが、よろしかったでしょうか?」
ちゃんと聞くところ、
「あ、えっと、私緑茶苦くて飲めなくて…。すいません、わざわざ出していただいたのに…。」
「いえ、構いません。何がよろしいですか?他には麦茶、
いや、ありすぎだろ。うちどんだけ飲み物充実してんだ…。
『カフェ並にあるねぇ~。飲み物には困らなさそう。』
モモはニコニコと嬉しそうだ。飲めないのに。
「えっと、じゃあ、
依頼人は少し戸惑った様子だったが、待たせてはいけないと思ったのか、すぐにそう言った。
「俺にも
「承知いたしました。少々お待ちください。」
今この家の正式な
「まあ、とりあえずただ待つのもなんですし、早々に依頼内容を聞きましょうか。」
初対面には敬語で。殺し屋の鉄則。
別にもう殺し屋はしてないんだけどなぁ、癖だな。
「はい、実は――」
そうして、また新しい一日が本格的に始まった。
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