第9話
「それじゃ、報告しま~す!」
いつも通りなので、特にツッコむことはない。
「特にない!!!」
……ん?
「いや、お前、特にないはないだろ。特にないは。」
良い報告が出来ない場合でも、とりあえず何をしたか、どんなことがあったかは報告するようにと、最初に定例会議をすることに決めたときにルールとして決めたはずだが?アホか?
「いや~実はね~な~んもしてないんだよ~。えへっ♡」
ゴンッ
「いったぁ!」
一発殴っておいた。
「殴ることないじゃん!」
「お前は反省しなさすぎだ。」
「うぇぇぇ~。」
それでも
ま、
「う~。でも、報告がない代わりに、提案があるんだよ~。」
「ん?なんだ?」
「みんなでお花見行こうよ!」
「いいな。」
「いいねぇ~。」
「いいですね。」
「はぁ?」
花見って…。しかも、何故か全員即了承してるし…。
「いや、行くのか?花見。」
「「「「行くに決まってるでしょ」います」だろ」よね~」
全員が一斉に返事をする。
「まじかよ…。」
もうすでに
事前に
『最悪だ…。』
『
モモは満面の笑みでそう言った。
一発殴ろうか。
モモは俺の心を読んだのか、『スイマセンデシタ…。』とカタコトで目を逸らした。
なんかさっきもこんな会話しなかったか?
『なんで花見…。』
『まあまあ、いいじゃん。最近張りつめてたっぽいじゃん?たまにはゆっくりしないと、体壊しちゃうよ~?』
『いや、あいつらの相手してるだけで疲れるから、宴会とか行きたくねぇ。』
あいつらは宴会とかになるとテンション上がり過ぎで俺が全部世話しなきゃならねぇんだよな。最悪なんだよ。それが。
『じゃあ、ほっとけば?』
モモはさも当然というように言う。
『いや、それはそれで周りに迷惑かけるからな。ちゃんとしてやらねぇと…。』
テンション上がり過ぎてとんでもないほど大声で叫んだり、その辺の花摘みまくったり、普通にその辺歩いてる人たちに花冠とかあげたり、子供とかは喜ぶんだが、その親がかなり嫌~な顔すんだよな…。
『そっかぁ~。』
モモは普通に納得する。マジか。
「さあ、ピクニックに行こう!」
「おい、ピクニックはいいが、せめて
「ええ~。せっかくみんなでお出かけ出来ると思ったのに~。」
「でも仕方ないですね。
「なんでこいつらはこういう時自分の事しか頭にないんだ…。」
俺は思わず頭を抱えそうになった。
『ドンマイ☆
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