後日談 リナと月影2
月影さんが買い物に行った日から数日後。私はリナからとある相談を受けた。
「誰かにつけられている気がする?」
「はい。しかも、月影様のそばにいる時はより一層見られていると分かるんですよね」
「それは怖いわね。早急に対処するようにガロウさん達に言った方が良いんじゃない?」
「それは、分かっているんですけれど、どうも不思議な事がありまして、今話しているように、視線を感じない時があるんです。それが、月影様以外といる時に視線を感じないんです」
「つまり、視線を感じるのは、リナが一人でいる時と、リナと月影さんが一緒の時だけって事?でもそれなら、月影さん気配察知に優れているから、もう感づいているんじゃないの?」
「もう一つ不可解な点はそれなんですよ。月影様も蝶ーフララも気づいていなさそうなんです」
「え?あのフララと月影さんが?」
「そうなんですよね……」
「それじゃあ、月影さんも視線を感じ取れないなら、ガロウさん達はもっと気配察知できないでしょうね。二人とも『月影の気配察知は俺たちの限界を超えている』って前に言っていたからね」
「そうですよね……」
「でも、月影さんが見破れないっていう事は、何か引っかかるのよね……」
「と、言いますと?」
「月影さんが視線分からないと言う事があるかと思っているけれど、確か月影さんは隠密系の能力が判別できない、分からないって言っていたけれど、リナが感じ取れているなら、多少なりとも圧が出ているはず。でも、月影さんもフララも何も感じ取っているそぶりはない。二人がリナに心配かけさせないように結託しているなら、話は別だけれど、そんな素振りではない」
「確かにそうですね。じゃあ、視線は気のせいでしょうか?」
「いや、全部が全部気のせいじゃないと思う」
「と、言いますと?」
「私達も、全部の能力を知っているわけではないじゃない?能力によっては、対象の人に圧をかけるとかそういった能力があるのかもしれない。とりあえず、今日は何もないから、図書館に行って調べようか」
「ありがとうございます、ルノ様」
そうして、私たちは図書館に向かった。向かっている途中に、落ち込んでいる熊の獣人が前を通りかかった。水色がかった金髪が悲しそうに揺れていたことが印象的だなと思った。
そうこうしているうちに、図書館にたどり着いた。そして、書物を読み漁ると、それらしき文献を見つけた。
(リナ、この圧力視線が怪しいかも)
(何々……。対象の相手を見つめる能力で、見つめられた相手は圧力を感じる視線を感知する。対象外に気づかれることはこれまでなく、対象に告発されて気が付いた点と、長時間見つめられた対象は精神崩壊の恐れがある事から、危険度SSSに認定された……。もし仮に、この能力の持ち主だとしてなぜ、この能力の持ち主に見られているのでしょうか?)
(それは分からないけれど、きっと何かがあるのよ!)
そう話を終わらせたら、図書館を出た。それにしても、圧力視線の能力を持っていそうな人に心当たりがないか月影さんに聞いてみよう。じゃないと、リナが精神崩壊するかもしれない。
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