第2章32話 ダンジョンの探検(後)

 なんやかんやあって私達はダンジョンに到着した。ダンジョンの大きさは他の所と比べると入口が小さめで、1人ずつしか入れないようになっている。

「ガロウさん、入れますか?」

「ちょっとしゃがまないときついな……」

「ガロウは、身長が高いから、羨ましいですね。その身長、分けてくれません?」

「ああ、月影はチビだから、まあ仕方ないよな」

「小さいと、日中楽なだけです。あなたの小指へし折りましょうか?」

「でも、月影さんも身長170cm超えてますよね?ティスサ国では一般的に高い基準ですが」

「フォルケル国では176cm超えてから高いけど、こいつは173cmだから、平均に近いくらいだな」

「ガロウ、私ティスサ国の方では高いらしいですよ!ティスサ国はやっぱり見る目ありますね!」

「でも、その国ルノとリナをいじめたやついる国だぞ」

「やっぱりティスサ国は良くない国ですね」

「手のひら返しが早すぎません?」

「モンスター、来る」

 私達が他愛もない話をしていると、前からモンスターがやってきているらしく、ダラグさんが知らせてくれた。

「ギッ……ギッ」

「カマキリっぽいですね」

「ギッ」

 私たちは武器を構えた。次の瞬間、カマキリモンスターは逃走した。

「えぇー?!」

「おうぞ!」

「あっ、待ってくださいよー!」

 いきなり逃走したカマキリモンスターは足が素早くて、見失わないように追いかけるのが大変だった。壁際に追い込んでようやく追いついた。

「サンダー」

「ギャッ」

「カマキリモンスター、倒せましたね」

「ああ」

「ドロップ品は、コスメですね。私がもらってもいいですか?」

「元々、それ目当てで来たから、リナがもらってくれ」

「わかりました。ありがとうございます」

「じゃあ、帰るか」

「そうですね」

 こうして私達はダンジョンを後にした。こんな感じのダンジョンはびっくりするし初めてだから、何かあるかもしれない。

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