第2章24話 私の中には(sideリナ)
「ルノ様、私は一体どうしたらいいでしょうか」
「リナ、何かあったの?」
私は思い切って前から思っていた事をルノ様にぶつけてみた。
「ルノ様、私は月影様を見ると動悸がして、胸の奥がポワポワします」
「解散!」
「ル、ルノ様?」
「まだ気がついてなかったの?!もうてっきり気がついているもんだとばっかり……」
「なんでしょうか。もし病気だったら医者に診てもらわないといけないですよね?」
「その必要ないわよ。リナ、あなた月影さんに恋しているのよ」
「えっ……。ええっ?!」
「ようやく自覚してくれた……。ここまで長かった……」
なんと言うことでしょうか。ルノ様は私が恋していると言っていたそうではありませんか。
「でも、私は男性恐怖症です。このままでは月影様にも申し訳ないです」
「うん。あんま気にしなくてもいいと思うな」
「ちょっとルノ様?!恋をすれば平気だと思わないでください!」
「いやいや、違うんだよ。リナって月影さんに対しては平気な気がするから言ったんだよ」
「私が月影様だけは平気……?」
「だって、抱っこされた時で震えが止まらないとかなかったんでしょ?普段のリナだったら声掛けられることですらダメなのに」
「うっ……。それを言われるとそんな気がしてきました。というかよく覚えていますね、その話」
「あれは衝撃が強すぎたからね、そりゃ覚えるわよ」
ルノ様が言っていることはおそらく月影様とピクニックした時でしょう。その時に私はまぁ、色々あってお姫様抱っこされました。確かにあれは普段の私では考えられない気がします。
「実際に抱っこされた時安心したんじゃない?」
「なんで、そこまでわかるんですか?!」
「ありゃ、図星って顔だ」
「……あ」
「てことはやっぱり安心していたってことだろうね」
「そうですよ。安心していました。けど、どうしてルノ様はそう思ったんですか?」
「え?当時聞いた時安心を感じるよって感じに聞こえていたんだけれど違うの?」
「ルノ様にはそう聞こえたのですね」
「とにかく、気持ちの整理つける意味でも寝ましょう」
「そうですね」
私は、明日から月影様にどうやって顔を合わせたら良いか分からなくなりながら寝ました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます